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史上6人目のJRA全場重賞制覇へ… 佐々木師新潟で決める/トレセン発秘話

  • 2016年08月24日(水) 18時00分


◆今週はやってやろうという気持ちで臨む

 先週、GII札幌記念(ネオリアリズム)とGIII北九州記念(バクシンテイオー)を勝ったことで、堀宣行調教師はJRA全10場重賞制覇に王手をかけた(残りは新潟)。開業14年目でのリーチとなると、いとも簡単に“塗り潰してきた”ようにも感じられるが、あくまで天下の堀キュウ舎だからこその快ペースであって、全10場制覇への道は、そう簡単なものではない。

 何せ過去に5人(渡辺栄、山内研二、森秀行、角居勝彦、鮫島一歩)しか達成しておらず、あの藤沢和雄調教師でも、小倉を残したまま今に至っているのだから…。

 そんな偉業に今週、挑戦するのが佐々木晶三調教師。残りひとつとなった新潟での“コンプリート”をかけて、土曜のJ・GIII新潟ジャンプSにアップトゥデイト、日曜のGIII新潟2歳Sにアンジュシャルマンを送り込む。

「全10場重賞勝利なんて、なかなかできることじゃないからね。まずオープン馬がそれなりにいないと無理な記録だし、キュウ舎的になかなか行かない競馬場もある。俺の場合、去年小倉で勝って(J・GIII小倉サマージャンプ=アップトゥデイト)リーチがかかったときから、残った新潟を意識してきたし、今週はやってやろうという気持ちで臨むよ」(佐々木調教師)

 もちろん「素質はすごいものを持っている」新潟2歳Sのアンジュシャルマンも、今年の小粒なメンバーなら十分チャンスはありそうだが、「本当に良くなるのは、まだまだ先」と微妙なニュアンスもチラリ。明らかに狙いにきているのは新潟ジャンプSのアップトゥデイトのほうだろう。

「阪神スプリングジャンプ(2着)の後に骨瘤が出かかったので放牧に出したんだ。あそこで早めに休ませたのが良かった。今は絶好調と言えるデキに仕上がったし、ここはきっちり決めたいところ」

 史上6人目の全10場重賞Vを決めた表彰台で満面の“晶三スマイル”を浮かべるトレーナーの姿が、坂路野郎にはすでにハッキリと見えている。 (栗東の坂路野郎・高岡功)

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