充実著しいゴールドアリュール産駒に期待/フェブラリーS
◆舞台も展開も有利に作用しそう
ゴールドアリュールは、自身が1番人気で2003年のフェブラリーSを制しただけでなく、産駒のエスポワールシチー(1番人気)も2010年に、コパノリッキー(16番人気と、1番人気で)が2014年と15年に、さらにゴールドドリーム(2番人気)が昨年のこのG1を勝っている。
ゴールドアリュールも、エスポワールシチーも、2連覇したコパノリッキーも、決して東京のダート1600mをベストとしたわけではないが、総合能力で上回ったダートチャンピオンとしてこのG1を勝っている。種牡馬となったゴールドアリュールは、あふれるように存在するサンデーサイレンス直仔であると同時に、母ニキーヤはこれも現代の大半の馬に入っているノーザンダンサーの血を濃く「2×4」で持つため、配合牝馬に苦心するだろうとされたが、さまざまな血を持つ牝馬にうまく適合して大成功。初年度産駒が4歳になった2009年以降、全日本ダート限定種牡馬ランキング「2,2,2,2,2,1,2,1,1」位である。総合能力を伝えている。
残念ながら、まだ18歳だった昨年の「2月18日」に心臓疾患で急死しているが、スマートファルコン(23勝)、エスポワールシチー(17勝)、コパノリッキー(16勝)などが後継種牡馬となり、ダートチャンピオン「ゴールドアリュール系」が成立しかけている。
今年の有力馬ゴールドドリーム、サンライズノヴァには、ここでワンツーを決めるくらいの充実をみせて、先発の種牡馬に続いて欲しいものである。別にゴールドアリュールに肩入れするわけではなく、日本ではこれだけダート戦を行いながら、ダート戦向き種牡馬が高い評価を受けて成功したことは、きわめて珍しいからである。すでに全国で産駒の総勝利数が3000勝を挙げ、歴史の中でもベスト5位くらいに入りそうなサウスヴィグラスには、後継種牡馬がいないほどである。
ゴールドドリームは、東京のダート1600m【3-1-0-0】こそが最適。速い時計にも、切れ味勝負にも対応できる。もまれる危険の少ない外の14番を引いたのも、先行してこその有力馬がいて、フルに追っての味が生きそうな流れも、非常に有利である。まだ5歳であり、フェブラリーSがG1になって過去21回、もっとも勝ち馬が多いのが5歳馬である。「5歳馬…10勝、4歳馬…8勝、6歳馬…3勝、7歳上…0勝」。昨年よりパワーアップしているので、2連覇も可能だろう。
相手妙味は、マイル適性が高いと思えるロンドンタウン(父カネヒキリ)としたい。