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【桜花賞予想】7年連続未勝利も侮れない“チューリップ賞組”

  • 2024年04月06日(土) 18時00分

阪神JFとセットになって今もなお強力に結びつく


 桜花賞といえば、ほとんどセットのレースだったのが「チューリップ賞」。ところがクラシックに挑戦するスケジュールは変化し、チューリップ賞組は、もう7年連続して勝っていない。では、関連が薄れたのかというと、そうではない。同じ阪神1600mの阪神JF(旧阪神3歳牝馬S)と、チューリップ賞はセットになって桜花賞と強力に結びついている。

 阪神3歳牝馬Sが創設された1991年以降、桜花賞を展望するこの2つの競走の出走馬が、桜花賞でどちらも「連対」しなかったことは一度もない。

 2018年アーモンドアイ、2020年デアリングタクト、2022年スターズオンアースのように、別路線を進んだ3冠牝馬、2冠馬もいるが、その年2着馬も、3着馬も重要な2つのレースの好走馬だった。

 今年、2つのレース不出走馬に、3冠馬になるような傑出馬はいないと考えていいなら、ストレートに阪神JFか、チューリップ賞の好走馬が主役だ。

 1分32秒6で阪神JFを勝ったアスコリピチェーノは、2019年のレシステンシア(2020年の桜花賞をデアリングタクトの2着馬)の1分32秒7を更新するレースレコード。同タイム2着のステレンボッシュも、3着コラソンビートもみんな栗東に滞在して、万全の状態を誇っている。

 苦しい位置取りになりながらクビ差2着に突っ込んだステレンボッシュ(皐月賞候補の牝馬レガレイラといとこの間柄)の切れ味はアスコリピチェーノに少しも見劣らず、展開ひとつで逆転可能と思えた。アスコリピチェーノは滞在で14キロも馬体重が増え、さらにパワーアップしているが、ステレンボッシュの鞍上は今回、マジックマン=J.モレイラ。人気も考慮して、ステレンボッシュから入りたい。

 祖母に名牝スイープトウショウを持つスウィープフィートのチューリップ賞もレース史上2位の1分33秒1。決して時計が速ければいいというものではないが、桜花賞はスピード能力が中心の素質勝負。今回も必ず突っ込んでくる。別路線組では、本当はオークス向きと思えるが、クイーンズウォークとライトバックは連の相手に入れたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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