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スプリント力とナスルーラ系の持続力が問われるアイビスSD

  • 2018年07月27日(金) 19時00分


◆平坦小回りコースでスピードを持続する能力が必要

 アイビスSDは父か母が日本のスプリントGIに実績があることに加え、ボールドルーラー系、プリンスリーギフト系に代表される「スピード型ナスルーラ系」と米国型ノーザンサー系を持つ馬に相性の良いレース。

 アイビスSDに限らず、ボールドルーラー系と米国型ノーザンダンサー系は得意なレースや、馬場コースが同じになることは多いです。どちらも米国の「平坦小回りコースでスピードを持続する能力」を追求された血であることが大きな理由。

 昨年の勝ち馬ラインミーティアの父メイショウボーラーは母父が米国型ノーザンダンサー系のストームキャット。父はスプリンターズSで2着。父父はスプリンターズS勝ち馬。2着フィドゥーシアは米国産馬。父は米国型ノーザンダンサー系。母がスプリンターズS、高松宮記念勝ち馬。

 一昨年の勝ち馬ベルカントも父が自身も産駒も芝1200mGIを勝っているサクラバクシンオー。母父は米国型ナスルーラ系。2着のネロは父が米国型ノーザンダンサー系のヨハネスブルグ。近親にスプリンターズS勝ち馬のニシノフラワー。

 ダイメイプリンセスはすでに当コースで実績を残しているのですが、その結果も頷ける血統。父は芝1200mGI勝ち馬のキングヘイロー。産駒は当コースを単勝94倍で優勝してWIN5の1億円を演出。母母父は米国型ノーザンダンサー系。ストームキャットの父ストームバード。牝系には当コースに強いナスルーラ系レッドゴッドの血も持つ馬。

 クラウンアイリスは母父が米国型ノーザンダンサー系のクロフネ。産駒もその父の産駒も当レースを優勝。父にプリンスリーギフト、母もボールドルーラーを持つ馬。1200mでも抑え込む気性の馬ですから1000mは合うはず。

 カラクレナイは母父アグネスタキオン。同種牡馬は母父ボールドルーラー系で米国型ナスルーラが走るレースに相性の良い種牡馬。祖母のレッドチリペッパーはファピアノ系とナスルーラ系のカロ系の配合馬。現役時代にはスプリンターズSでキングヘイロー(3着)と0.1秒差の5着。牝馬も距離適性を延ばす松田博厩舎の管理馬のため、芝マイル以上への適応力が高い馬でしたが、使い方と育成方法次第では芝1200mGIでも活躍できた血統馬。鞍上の福永騎手は3番ゲートからエーシンヴァーゴウで当レースを優勝。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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