【ユニコーンS】ダート界3歳馬の登竜門と3歳以上の牝馬によるハンデ戦
同じGIIIの重賞でもその性格はまるで異なるレース
これからのダート界を背負っていく3歳馬の登竜門となるユニコーンSは、まだ未熟な若馬たちがどう力をつけていくか、ここが出発点となる。そしてもうひとつのマーメイドSは、3歳以上の牝馬によるハンデ戦で、どの馬が与えられた条件に合っているかを見るレースで、同じGIIIの重賞と言ってもその性格はまるで異なっている。最近の傾向を見ながら考えてみた。
ユニコーンSは、この時期の3歳馬だからレース経験も少なく、どれが東京のマイル戦に合っているかを重視する一戦になっている。この3年間の勝ち馬をくらべることで見えてくるものがあり、そこから手をつけてみた。
ダート界は外国産種牡馬の存在が大きく、3年前に勝ったワイドファラオはダートの本場北米でスプリントG1を2勝した快速馬ヘニーヒューズ産駒。芝でデビューし5戦2勝2着2回で、ニュージーランドT1着、NHKマイルC9着を経てユニコーンSが初めてのダート戦だった。スピードとパワーが見込まれ3番人気、逃げ切りでそれに応えていた。
2年前に勝ったカフェファラオは、米国の三冠馬でBCクラシックをレコード勝ちしたアメリカンファラオの産駒。ダートでデビューして2戦2勝、東京のマイル戦ヒヤシンスSから4ヶ月休んで出走したが、ダートの素質が買われ1番人気で勝っていた。
その後フェブラリーSを連覇したように、東京のダートだと見ちがえるような強さを発揮する馬だ。そして昨年は伏兵で7番人気のスマッシャーが勝っていた。米国産マジェスティックウォリアーの産駒で、ダート1400米で2勝、前走阪神1400米の端午Sが3着だったが、どれも上がりの速い脚を使っていた。
ただ、東京もマイル戦も初めてだったので人気が下がっていたのだったが、自慢の末脚が長い直線で炸裂、4角8番手からあっという間に抜き去って初重賞制覇を果たしていたのだった。
この3年の勝ち馬から見えてくるものがあるが、東京のマイルを意識すれば青竜S組からハセドンと言うことになる。デビューは芝で6着だったが、ダートに転じて3連勝、大外一気の末脚が魅力だ。
ドバイ帰りで東京ダートは2戦2勝、ヒヤシンスSを57キロで完勝しているコンバスチョン、初ダート組からNHKマイルC5着のインダストリアも末脚を武器に走りそうだ。
もう一方のマーメイドSは、とにかく荒れるハンデ戦で近5年の勝ち馬は、3、10、7、7、10番人気という荒れよう。ハンデ50キロから53キロの軽量組が圧倒的に成績がいい。従って、前走3勝クラスか2勝クラスの条件戦組にも注目すべきだろう。
牡馬相手の3勝クラスで0秒1差の3着だったスルーセブンシーズは牝馬同士なら面白く、3勝全てが2000米のヴェルトハイムの切れ味もマークしたい。あとは牝馬重賞の愛知杯から、ルビーカサブランカとマリアエレーナを押さえにしたい。
「この結果 これでこの先 欲がでる」