【ラジオNIKKEI賞予想】秘める能力とハンデが一致しない難しさがある
予想のヒントは6番人気以下の伏兵
この3歳馬のハンデ重賞の難しさは知れ渡る。最近10年、馬券に関係した30頭のうち、6番人気以下の伏兵が半分の15頭を占めている。毎年決まって6番人気以下の穴馬が少なくとも1〜2頭絡んできた。まだキャリアの浅い3歳馬同士だけに、秘める能力とハンデが一致しないからだろう。
ヒントになるのは、15頭の穴馬のうち、14頭がハンデ「53〜54キロ」だったこと。ハンデ頭の成績も悪いが、逆に、52キロ以下の軽量馬が絡んだこともない。
伏兵馬を絡めるとしても、中心馬の人気は関係ないのでフェーングロッテン(父ブラックタイド)の先行力を評価したい。ブリンカー装着の2走前からレース運び一変。前走の白百合S2000mを鮮やかに逃げ切り勝ち。1800m通過は1分47秒9だった。
レースの前後半は「60秒6-59秒2」=1分59秒8。全体時計は速くはないが、スタートして2ハロン目に「10秒8」の加速ラップを刻み、他馬の先行を許さなかった。上がりは46秒9-34秒7-11秒9。
新馬1800mは、のちの日本ダービー馬ドウデュースの0秒6差3着。2戦目の2000mは今回も対戦するサトノヘリオスの0秒1差2着。当初から期待されていた素質が、ブリンカー装着で前面に出てきた可能性がある。
父ブラックタイド(ディープインパクトの全兄)の代表産駒はキタサンブラック(母の父サクラバクシンオー)。同じブラックタイドを父に持つフェーングロッテンは、祖母の父がサクラバクシンオー。現代に強力な影響力を持つリファール「4×4」の配合形も同じ。
途中から先手を主張して能力全開したキタサンブラックと似たムードが少なからずある。同型馬はいるが、スローのレースが多く、飛ばすタイプは少ない。前回の白百合Sで見せた2ハロン目10秒8の二の脚を生かし、後続を離したレースの再現が可能。今回もおそらくハナは譲らないと思える。
3月の弥生賞でダービー馬ドウデュース、2着アスクビクターモアと、0秒1差の3着だったボーンディスウェイは55キロがどうみても有利。以下、サトノヘリオスだが、グランディアなど、毎年好走している53〜54キロ組が連穴。牝馬ソネットフレーズは牡馬に換算すると56キロに相当となるが、まだこの時期、夏の牝馬でもあり数字通りの54キロと考えたい。
小倉の「CBC賞」は、今村聖奈騎手で人気急上昇でも、48キロのテイエムスパーダの魅力大。土曜の午前中の3歳未勝利戦で1分07秒6が飛び出した高速馬場。負担重量は大きな意味を持つ。3週前の函館スプリントSは50キロの3歳馬ナムラクレアの快時計圧勝だった。