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【朝日杯FS予想】「前走1着馬」が強いレース

  • 2022年12月16日(金) 18時00分

不安要素に打ち勝てるかどうか


 人気はダノンタッチダウンだろうか。新馬戦勝利のあと前走1番人気で重賞2着に敗れた馬、そして川田騎手となると先週のリバティアイランドを思い出すが、今週も優勝というシナリオは確かにありうるだろう。

 唯一問題があるとしたら朝日杯は「前走1着馬」が強いという点。前走で負けていた馬が朝日杯に勝ったのはグレード制導入以降5例のみで、2007年ゴスホークケンが最後。前走も力負けではないので、その傾向を覆せるかどうか。

 デイリー杯2歳Sでダノンタッチダウンに先着したオールパルフェは3戦がともに逃げる競馬だったという点がポイント。今回も逃げられればしぶといかもしれないが、ハナを叩かれた場合の不安はある。

 ドルチェモアは番手からの競馬でサウジアラビアロイヤルカップを勝利。ルーラーシップ産駒のGI勝利はキセキの菊花賞だけなので大一番の適性がどうかという問題はあるが、そこは母が桜花賞馬ということで母系から補完したい。内枠と前走見せた上がりの脚を生かせば上位争いはできる。

 オオバンブルマイは京王杯2歳S勝ち馬だが、距離延長で初距離という課題を克服しなければならない。血統からはこなせると断定できないが、今回はルメール騎手を確保できたので、鞍上の技術でもたせてほしいところだ。

 前走1勝クラス組はかつてこのレースの狙い目パターンだが、ここ数年はいまひとつ。ダノンプラチナやサトノアレスのように前走1600mにこだわるならドンデンガエシだが、アスター賞は2着以下の馬のその後を見てもかなりレベルが低い。1勝クラス組ならコーパスクリスティだろう。この馬も距離延長で初距離だが、むしろそれがプラスに働くように思える。ただ16番枠はちょっと痛い。

 前走新馬組2頭ではレイベリングのほうを上に取りたい。着差もつけたし、末脚も豪快だった。先週の阪神JFは外枠から外を回るとどうにもならない形だったが、もし今週外差しがきくならこの馬にもチャンスが出てくる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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