全勝馬を狙うか全連対馬を狙うか
今年の皐月賞は説明不要の大混戦。結果が分からないのはもちろんとして、人気がどうなるかさえ当てられない。上位人気馬どうしでかなり人気割れもするだろう。
そんなメンバーだが、負けていない馬が3頭、連対を外していない馬がその3頭を含めて8頭登録している。成績に疵が無いことを頼りに、それらの馬を本命にする人がいるかもしれない。
そこで今回は、過去20年の皐月賞出走馬について「負けていなかった馬」「連を外したことがなかった馬」の成績を見てみたいと思う。カク地・マル地馬は対象から除外する。
まず、過去20年の皐月賞出走馬で、その時点で無敗だった馬は26頭。ただ1戦1勝で皐月賞に出走できたテンピン(20年皐月賞18着)は特殊ケースだと思うので、2戦以上で全勝だった25頭を対象とする。
それらの馬の皐月賞成績は[4-3-5-13]。勝率16.0%・複勝率48.0%で、回収率は単37%・複84%となっている。
キャリア別では2戦2勝だった馬が[0-1-0-6]なので、それを除けば複勝率は61.1%・複回収率は106%となる。また前走がオープン特別・リステッドだった3頭を除くと複勝率。複回収率ともあと少しだけ上がる。
「全勝ではないが連対率100%だった馬」は42頭で、その皐月賞成績は[6-4-3-29]。勝率14.3%・複勝率31.0%で回収率は単160%・複75%。ただ単回収率は07年のヴィクトリーが効きすぎているので、それならば全勝馬を買ったほうが効率はよさそうだ。
ちなみに、過去20年のうち(テンピンを除く)全勝馬が3頭以上いたのは2020年と昨年で、昨年は3頭が2、4、16着とやや物足りないが連対馬は出ており、2020年は4頭で1、2、11、16着だった。
全勝馬が2頭は過去20年に6回で、2頭がともに馬券の対象から外れたのは2017年だけ。この年は2頭のうち1頭が牝馬のファンディーナだった。
以上を単純に組み合わせると全勝馬を買うのは悪くない選択肢とも思える。3戦全勝で前走が重賞のベラジオオペラあたりか……となるが、そう簡単にいかないのも競馬。また、オッズがどうなるかという問題もある。全勝馬、全連対馬の中で配当のつく馬を買う、ということも検討したい。