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【ラジオNIKKEI賞予想】ほどよいハンデの前走オープン組

  • 2023年06月27日(火) 12時00分

ハンデは1回の好走で上がってしまう


 ラジオNIKKEI賞は前走GI組から前走1勝クラス組まで幅広い出走馬がおり、しかもハンデ戦なので馬選びに迷うところ。場合によっては、先に「こういう条件に合う馬を買う」と決めてしまって、機械的にあてはめてしまうのもよいかもしれない。

 まず、過去10年における前走条件戦組とオープン組の比較では、前者が[3-4-5-55]で後者が[7-6-5-60]。勝率・複勝率とも前走オープン組が勝っている。

 では、前走オープン組の中で馬券的妙味がある馬をハンデで選ぶとしたらどうなるか。これは先に結論を言うと、「斤量を背負い過ぎていない馬」ということになる。

 過去10年、前走オープンかつ牡馬56キロ・牝馬54キロ以上を背負った馬は[2-0-1-22]で回収率は単27%・複26%。5番人気以内に推された馬が14頭いたのに2勝・3着1回は物足りない。持ちハンデが重いということはキャリアのどこかでオープン好走歴を持っているはずだが、ハンデは1回の好走で上がってしまうもの。常に発揮する能力レベルを、持ちハンデが超えてしまっている可能性がある。

 牡馬55キロ以下・牝馬53キロ以下は[5-6-4-38]で回収率が単70%・複117%。ただ牡馬でいうと54〜55キロ組と52〜53キロ組の間には複勝率で大きな隔たりがある。牡馬54〜55キロ・牝馬52〜53キロに該当する馬に限定すると[5-4-3-22]で回収率は単109%・複128%。この中で5番人気以内になった馬が単248%・複116%だから、大穴で引き上げた回収率ではない。

 今年から基礎重量が1キロ増えているので、今年だと牡馬55〜56キロ、牝馬53〜54キロが「前走オープン組のスイートスポット」。登録馬で該当するのはアイスグリーンなど7頭いるが、ある程度人気になるということだとアイスグリーン、グラニット、セオあたりが候補だろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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