相手には伏兵の台頭も

　距離2000mの秋華賞が創設されたのは1996年。春の2冠を制し、3冠に挑戦した馬は【5-0-2-0】。(2009年ブエナビスタは2位入線→3着降着)。馬券圏外に沈んだ馬はいない。牝馬3冠はやや変則の「1600m→2400m→2000m」。そこで京都内回りコースに課題はあっても、距離に不安はない。春の2冠馬はまず崩れない。

　リバティアイランド(父ドゥラメンテ)の桜花賞は型破りの後方一気で1分32秒1(史上2位)。6馬身差のオークスは2分23秒1(史上2位)。圧倒的な能力を示している。

　1番人気で勝った3冠馬は、メジロラモーヌ(3歳限定のエリザベス女王杯当時)を合わせると5頭いる。ただ、勝ち馬が順当でも「2、3」着馬も順当とは限らない。

　1番人気で勝った3冠馬5頭の2着は「7、6、2、5、10」番人気馬。3着馬は「10、2、6、3、9」番人気の記録がある。

　ほかのレースと同じ。1着候補は限定できても、3連単(複)には伏兵を入れないと的中の可能性は低い。上位人気ではなさそうなので、3連単(複)には厳しいペースのオークスを15番人気で3着(上がり34秒1は勝ち馬に次ぐ2位)だったドゥーラ(父ドゥラメンテ)を入れたい。

　1600mは3戦3敗でも、1800m以上は【3-0-1-1】。前走のクイーンSは一気のスパートで古馬を完封。札幌1800mの形態は、京都内回り2000mと同じコーナー4回。減った馬体は回復しただけでなく、トモのあたりがたくましくなった。

　もう1頭の伏兵はグランベルナデット(父キズナ)。近年の有力なステップ紫苑Sを1番人気で10着はいただけないが、2勝はともに右回り2000m。成績が示す通りのムラ駆けタイプの可能性が大きい。母ラブリーベルナデット(米)は19戦8勝なのに、なぜか2着が一回もない馬だった。

　ローズS組はあまりに時計が速すぎて過信できないが(6着までJRAレコード級)、外を回って伸びていたマラキナイア(父ジャスタウェイ)に大駆けの可能性がある。母カウアイレーンはピンクカメオ(17番人気のNHKマイルC1着)の半妹だ。