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【フェブラリーS予想】前走2000m以上からの好走はあるか?

  • 2024年02月13日(火) 12時00分

ポイントはマイル重賞勝ちがあるかどうか


 今年のフェブラリーSには前走が2000m以上という馬が6頭いる(前走芝含む)。ある程度人気になる馬もいるが、実は過去10年、前走で2000m以上のレースに出走していた馬は優勝していない。[0-3-2-27]となっている。

 これが過去20年だと[4-11-8-51]でだいぶ話が違う。ピンと来た方もいるだろうが、かつては東京2100mのJCダートがあったし、川崎記念からここへきて好走する馬も多かった。

 JCダートはもはや無く、川崎記念も時期が移行するので、前走2000m以上組の好走はますます減っていくだろう。ただ今年は該当馬が多いことと、マイラータイプに絶対的な存在がいないので、1頭か2頭には印を回したい。そこで、前走2000m以上からフェブラリーSで連対したのべ15例について、「それ以前」のマイル成績を整理してみた。

マイル重賞(芝含む)勝ちあり           11例
マイルのオープン特別・リステッド勝ちならあり  1例
条件クラスのマイル勝ちならあり         1例
以上のいずれもなし               2例

 ほとんどのケースではそれ以前にマイル重賞を勝っている。勝っていなかった4例は、

08年1着ヴァーミリアン
マイル勝ち一切なし GI・JpnI計4勝
09年1着サクセスブロッケン
OP特別勝ちあり JpnI勝ち、2着3着計3回
10年2着テスタマッタ
芝マイル新馬勝ち JpnI勝ち、3着1回
20年2着ケイティブレイブ
マイル勝ち一切なし JpnI 3勝、2着3着計6回

 結局のところ、強い馬が距離不足を克服してきたというケースばかりだ。

 今年前走2000m以上から来ている登録馬のうち、マイル重賞勝ちがあるのはカラテだが、これは芝重賞。あとは名古屋1500mのかきつばた記念を勝っているウィルソンテソーロが距離的には近い。

 マイル重賞を勝っておらず「強い馬」パターンに近いのは、芝だがホープフルS勝ちがありGIでの3着が2回あるドゥラエレーデ。ただあくまで勝ったGIは芝だ。キングズソードはダートでJBCクラシック勝ちがあるが、他に大レースの2、3着歴がない。ミックファイアもジャパンダートダービー勝ちはあるが、GI・JpnIでの2、3着はない。

 結局迷うばかりだが、ということはこの組を買い目に入れ過ぎてはいけないということでもある。個人的にはウィルソンテソーロのかきつばた記念を評価するのが無難かと思うが、その辺りは人によって価値観が違うところだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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