ジャングルポケット、タニノギムレット、アグネスタキオン…など、現代の主流血脈に属する新しい種牡馬の産駒が大活躍している。サンデー系ではなくとも、主流血脈に属するグループの種牡馬は以前よりずっと成功の可能性が高い。というのは、つい10数年前まで600頭以上もいた種牡馬の数が、現在は300頭を切る時代になり、繁殖牝馬の数はそうは減ってないから、有力種牡馬ほど、数多くの優れた交配相手にいっぱい恵まれるからだろう。成功条件がそろっている。
ベッラレイアの父はディクタス系のナリタトップロード。初年度からベッラレイアを送ったのだから成功しているようにみえるが、早世したナリタトップロードの産駒は、ここまでのところ勝ち上がり率は高くない。同期のテイエムオペラオーにも似たようなところがあって、どうやら2頭とも、アグネスタキオンのように産駒の平均点が高い種牡馬とはこのあともならないかもしれない。
だが、ナリタトップロードは同じサッカーボーイのヒシミラクルもきっとそうだろうが、ときに大物を送らなければいけない。かつてのリボー系や、シカンブル系のように。テイエムオペラオーも、美しい馬体をそっくり伝える大物を送りたい。
ベッラレイアは、桜花賞路線からあと一歩で外れてしまったが、もとよりタイプとすればオークス向き。すみれS・2200mに出走したこと、左回りのあざみ賞を圧勝したことなど、すべてプラスにしたい。最近10年に限ると、フローラSをステップにオークスを制したのはレディパステルだけ(2着もその年のローズバドだけ)にとどまるが、今年の桜花賞組はほとんど超スローの競馬しかしていない。ベッラレイア、さらにはランペイア、ミンティエアーなど、ここをステップにオークスに出走がかなうと、桜花賞組強力といわれているが、必ずしもそうとは限らない魅力がある。強力な新星の台頭に注目したい。