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NHKマイルC

  • 2007年05月05日(土) 12時50分
 共同通信杯でフサイチホウオーの2着。それも外から一気に接近し、あわやの好内容をみせたダイレクトキャッチは、別に故障したわけではないが、皐月賞シリーズの中山の2開催は休んでいた。リフレッシュと同時に再鍛はやむを得ない。というのも、2戦目、3戦目の中山コースのレースぶりがあまりにも良くなかったからだ。不器用といえばその通りだが、コーナーでペースが変化するとスムーズさを欠き、現時点では中山コースで負担をかけるのは得策ではないと考えられた。

 太めに映るぐらい馬体は迫力アップし、ひと回り成長している。得意の東京コースでも、母方がスピード型だけに現時点では1600m前後がベストだろう。新馬戦の1分37秒4は物足りないが、スローで速い上がりの中、この馬は33.4秒。それも400〜200mの1F10.5秒の猛ラップが刻まれた時点で先行勢を瞬時に差し切っている。これは明らかにスピード能力の証明で、母の父ストームキャットの影響が上手く爆発スピードとなってあらわれた形だ。

 共同通信杯でも一気にフサイチホウオーを追い詰め並びかけたスピード(切れ味)は光った。坂を上がって離れていた馬体が少し接近したため、フサイチホウオーにもう1回脚を使われてクビ差封じられてしまったが、あちらはこの時4連勝で、目下ダービー候補NO1。同馬と同タイムで東京1800mを乗り切ったのだから十分だろう。

 シャドウストライプは前回6着にとどまったが、初芝の初の1600mだったのだから、0.3秒差なら上々。2戦目の芝ならさらに切れ味アップを予感させた。ダート巧者とはいえ、520kg台の大型馬にしてはシャープなストライド。今回は大きく変わる。

 ローレルゲレイロはずっと善戦止まりだったが、また体つきが良くなっているから評価を下げられない。ダイレクトキャッチと同配合のオースミダイドウも1600mベストだろう。十分仕上がっている。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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