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オークス

  • 2007年05月19日(土) 12時50分
 桜花賞の1〜2着馬が不在という珍しいオークス。また最近では、桜花賞での力関係とオークスのそれは、みんながマイラー〜中距離型になったため、ほとんど変わらないとされるが、桜花賞で1〜6番人気に支持されていた馬は1頭もいないオークスでもある。

 人気上位のベッラレイア、ザレマ、ミンティエアーなど、多分に押し出された形の人気という面もあり、大波乱の続く今年、トップが抜けた時点で実は乱戦を予感させている、そういう見方もできる。主力がいなくなり押し上げられた人気馬がその人気に応えられるのかどうか、やや怪しい面もあるが、ベッラレイアには、またザレマ、ミンティエアーなどの有力馬に幸運が回ってきているのも確かだ。

 とくに中心に期待したベッラレイアは、再三の除外で桜花賞をあきらめたが、結果として2200mまで経験することができた。また、あまり厳しい日程になることなく、東京への遠征も経験することができた。好走の手応えができたところで、ウオッカはダービー挑戦に向かい、ダイワスカーレットは直前に発熱。望外の外的条件に恵まれてきた。

 前回、揉まれる経験もしたのでこの枠も心配ないだろう。大跳びでそう速い脚もないから、正攻法で早めに動いてくれる公算大。ベッラレイア(秋山騎手)は自信をもって、ザレマやミンティエアーを射程に入れて見ながら進みたい。追っての味では明らかに上回る。相手を見失うことなく、武豊のペース判断を利用したい。大レースは相手をマークする立場に立った方が、明らかに有利だ。

 ジワジワ確実に成長するナリタトップロード産駒で、母方に配されてきた種牡馬は順にボールドスキ、アーギュメント、ラウンドテーブル…。まず距離に不安はない。祖母の半弟にジャパンCのゴールデンフェザントもいる。

 相手はこの春だから、手広くいきたいが、妙味はラブカーナだろう。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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