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エプソムC・CBC賞

  • 2007年06月09日(土) 12時51分
 雨の影響がどのくらいあるか。直前の馬場コンディションが大きな比重を占めるのは、この時期だから仕方がない。先週は安田記念だけでなく条件戦でも1600mに1分32秒台が記録された芝Cコースは、内の方の芝が荒れているのにそれでもインを通った馬も伸びる。また失速しない。重馬場にはならないことを期待して(雨は局地的な予報なので)、充実著しいピサノパテックに注目。

 5歳の今年、距離を短縮し、かつ追い込み策に転じて素質開花。3走前の東京1800mでは上がり32.9秒。前走の1600mでは最後方から33.2秒の切れを爆発させている。

 母ブレッシングの兄妹には、ラジオたんぱ賞をレコード勝ちのビッグバイアモン、牝馬3冠のスティルインラブがいる。また、ローブデコルテの母は、ピサノパテックの祖母の妹でもある。良質で活力と勢いのある牝系に、サンデーサイレンス。本格化するまでにちょっと足踏みしたが、これからは1800m級をベストとする「切れる馬」としてトップグループに加わってくるはずだ。今回は、直前の動きも迫力満点。芝で豪快に伸びた。

 雨は死角だが、3走前の追い込みは大外を回ったのではなく、内枠からインを通り馬群を割ったもの。渋馬場の東京は、なぜかインを突いた馬が伸びるケースもある。デキの良さで稍重程度はこなしてくれるはずだ。

 相手の主力はブライトトゥモローと、素晴らしい動きを示すエイシンデピュティの粘り腰。大穴にローマンエンパイアも少し押さえたい。

 CBC賞も馬場がカギ(内は荒れている)になるが、狙いはヴリル。初めての1200m出走になった前回、勝ったペールギュントと僅か0.1秒差。いきなり1分07秒4だった。

 大スランプが続いたが、ペールギュントと同様に、距離を短縮が大正解の可能性大。まだ人気薄の今回が狙いだ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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