阪神内回りの2000mにしてはどうみても速い流れにはなりそうもない組み合わせ。長い直線の外回りができたことも影響し、阪神は内回り(直線は約360m)も、スローで流れることが多くなり、昨年新装の12月以降、2分を切る時計は一度もないという記録がある。
かかり気味にハナに立ちたがることもあるが、そうなったら行かせればOK。マイペースの公算も大きいシェルズレイから入りたい。
シェルズレイは2000mの経験は2度だけだが、3走前のローズS(中京)では向正面で先頭に立つ形になり、寸前まで粘って1分58秒3。続く秋華賞(京都)は行きたがるのを好位でなだめ通しで、スパートのタイミングを逃がした形だったが、それでも1分58秒6。
先行すれば楽に1分58秒台で乗り切れる平均スピードが持ち味。ここは策を用いてタメるのではなく、スムーズに行かせる手だろう。他の有力馬は大半が差し馬。コスモマーベラスも、行く馬がいれば差す形を取る可能性が高い。先行のシェルズレイから、デキの良さ光るコスモマーベラス、夏型のサンレイジャスパーが本線。
福島のメインは、昨年こそ1分08秒1にとどまったが、その前3年は1分07秒台。今年の芝コンディションは良く、やっぱり1分07秒台必至だろう。先行の芦毛馬シルヴァーゼットは2走前、32.6秒で行って1分08秒1。この馬が基準になると同時に粘ることも必至だが、狙いは同じ芦毛の差し馬トーセンザオーだろう。
前走も3走前も一気に伸びて上がり34.0秒。7歳馬だが今ピークに近い能力を発揮している。有利なのはハイペース必至の流れで、頭数も多くないこと。馬群をさばいたり外に振られるロスが少ない。1分07秒8の持ち時計は、今の福島なら詰まること必至と考えたい。怖いのは芝でも平坦に近いコースなら持ち味の生きるタイキジリオン。こちらも揉まれる心配は少ない。