スマートフォン版へ

ラジオNIKKEI賞

  • 2007年06月30日(土) 12時50分
 今季の福島の芝は、丈の長さうんぬんではなく、最初から刈り込まれた印象のある硬い感じのコンディション。芝1800mでは先週のユメノシルシが1分46秒2。500万条件のターキーストーンが1分47秒5で乗り切っている。第1週、クランエンブレムが1分46秒0で抜け出したときの芝と比べても、多少はインの芝が傷んでいるだけで、速い時計の決着必至だろう。早め早めに行けるスピード系に注目したい。強引に飛ばして行く馬不在の組み合わせでもある。

 ハイソサエティーは、いきなりのGI級出走となったNHKマイルCこそ中団のまま7着にとどまったものの。ここ3戦連続して1600mを1分34秒台。といって、軽いスピード系はと思わせないから、同じフレンチデピュティ産駒で1800mのエプソムCを1〜3着したエイシンデピュティ、ブライトトゥモロー、サイレントプライドに似た距離適性を持っているだろう。エイシンデピュティのような迫力型の体型ではないから、サイレントプライドか、あるいは母方に同じようにグレイソヴリン系の血が流れるブライトトゥモローに似たタイプに育つ公算大と思える。

 母クイーンモードは、ウオッカが出走する公算大の仏2400mのG1・ヴェルメイユ賞の勝ち馬(ペリエ騎手だった)。これまでは1600mだけに出走してきたが、おそらく1800〜2000m向きの中距離型で、平均ペース向き。また父母両系の特徴から、平坦に近いコースを理想とするはずだ。早めの先行策でスピード能力を活かしたい。血筋は違っても同じようなタイプのクランエンブレムが強敵。こちらは前走の1分46秒0でコース、距離に対する高い適性をすでに示している。上がり馬に注目という意味で、スケール溢れるロックドゥカンブ。南半球産だからだが、52kgのハンデはきわめて有利。父はロベルト系。前走こそ置かれたが、早めにスパートできる好位差し型に育って不思議ない。平坦は走る。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング