開幕週の新潟。先週までの福島と異なり芝はあまり短く刈り込んでいない印象がある。サチノスイーティーが抜け出した昨年とほぼ同様のコンディション。直前やレース中に雨が降ると時計が急にかかるだろうが、実質は良馬場と考えたい。
アイルラヴァゲイン=ジョイフルハートの線に期待する。特にアイルラヴァゲインはダッシュがつかなかったりすると別だが、圧倒的に有利な外枠を引いた。1000mは初めてだが、2歳の12月(3戦目)に1200m=1分07秒8を記録したスピード型で、距離に対する不安は全くない。5歳の今年は軽いスピードだけでなくパワフルに成長している。
3走前の中山1200m、2F目から(10.2-11.0-11.3秒)=32.5秒の道中3Fが記録されるスピード競馬だったが、最初の1Fはあまりダッシュが良くなかったアイルラヴァゲインは、この32.5秒のラップが刻まれたところでグングン進出。4角手前ではもう先行抜け出しの形に入っていた。58.5kgのハンデを課せられていただけに、最初のダッシュは一歩だったのだろうが、加速がついてからは圧倒的な迫力のストライド。抜け出してもう1回伸びている。直線1000mに必要な二段加速、ギアチェンジができていた。母方もタフなスピード系なら、父は欧州の不良馬場も、ダートも平気だった万能型のエルコンドルパサー。抜け出してくれるだろう。
ジョイフルハートはダートで7勝だが、芝では札幌1200mを1分09秒2で圧勝している。2F目から加速がついての道中3Fは楽々と32秒台。比較の対象は難しいが、昨年第1回、キーンランドCで記録されたタイレコード=1分08秒4の2〜4Fの道中3Fを上回っていた。芝でも圧倒的なスピード能力を秘める可能性が大きい。幸い同馬も理想の外枠、アイルラヴァゲイン逆転も十分ある。