昨秋の天皇賞以来の休み明けになるが、秋からの始動ではなく、あえて夏のローカル重賞に狙いを定めて出走してきた6歳カンパニー(父ミラクルアドマイヤ)に期待したい。
56kgの別定重量で出走できることと、そうは強力な相手も揃わないから、ここ2年の始動の毎日王冠ではなく、ここを選んできたわけだが、夏場だけに仕上がりの心配はない。
ポン駆けはもう一歩とされるが、昨年の毎日王冠では58kgを背負ってダイワメジャーから0.2秒差。仕上げにくいズブい馬ではない。
またこの馬、初の新潟になるが、父は新潟適性に定評のあるトニービンの産駒。
さらには、カンパニーの半兄ニューベリーは、05年の関屋記念を1分32秒台で3着。同じく半兄のレニングラードは、04年の新潟記念を2着しているように牝系も平坦適性はきわめて高い。
カンパニー自身も4歳秋に京阪杯1800mを圧勝したときが1分44秒8の好時計で、安田記念を1分32秒6で小差5着の記録もあるからスピードレースに対する適性はある。
6歳ながらここまで無理使いすることなく大事に使われてきたから、まだ18戦[5-3-0-10]。活力のロスはないどころか、この秋こそGIに向けて本格化があって不思議はない。
ピサノパテック(母の半妹は急死したスティルインラブ)は、ここ2戦こそ凡走だが、もともと新潟には、2、1着の適性がある。差しタイプに変えた今、外回りの長い直線は望むところだろう。こちらもスタミナ系ではなく1600mが合っている公算大。
穴馬は、ミラクルアドマイヤ、フサイチコンコルドなどの半妹フサイチミニヨンの産駒アンブロワーズ。脚質に幅を増して復活してきたが、もともとは先行タイプ。しぶといフレンチデピュティ産駒の特徴を活かし、好位抜け出しの形で粘り込むシーンがありそうだ。