競輪
京成杯AH
- 2007年09月10日(月) 12時59分
トップハンデ57kgのキングストレイルがあっさり抜け出して、2着も同じく57�圓離�ンファーベスト。ハンデ戦らしい接戦も予想されたが、上位人気が能力通り、期待通りに上位を占める順当な結果だった。
5歳キングストレイルはここまで期待の良血馬とするとあと一歩物足りないレースの連続で、とくに中距離路線では詰めの甘さが目立ったが、今回の完勝から目指すはマイルのチャンピオン。そんな印象が改めて濃くなった。完成期に近づいた今、もちろん2000mの秋の天皇賞も視野に入るが、期待の良血馬とされたのは母サンタフェトレイル(父ノーザンテースト)が、93年のマイルCSなど1600mを中心に10勝も記録したシンコウラブリイ(父カーリアン)の半妹にあたるため。今後の活躍の場は広がるだろうが、ノーザンテースト牝馬にサンデーサイレンスの配合はGI級のビッグレースだとマイル前後までがベストとされるパターンに当てはまるかもしれない。
それにしても今回のレース内容は非の打ちどころなしだった。好スタートから好位のインに収まり、流れに乗って折り合い、高速の馬場を意識して早めに一気にスパート。坂下でもう勝負ありだった。レースの流れが中山の1600mにしては珍しく前半の800mも後半の800mも同じ「46.3秒」。絵に描いたようなバランスで、この1600mのレースパターンは京都のマイルCSの典型的な形でもある。
2着した8歳のカンファーベストはキングストレイルをぴったりマークする位置から、まるで昨年の京成杯AH・2着とほとんど同じように伸びてきた。昨年より全体のペースが緩かったため、時計の1分32秒9こそ遅かったが、上がりの3Fはほとんど同じだった。昨年の秋後半の内容からこのあとのビッグレースでは苦しいかもしれないが、「また来年もこの時期には……」という展望があるらしい。
3歳のマイネルシーガルは差しタイプとあって中団の馬群でもまれる不利があり、なおかつ差し=追い込み馬向きの流れではなかったことを考えると、中身は濃い。いかにもコースレコードを持つ父ゼンノエルシドの産駒であることを思わせた。
ストーミーカフェはダッシュ一歩。自分のペースに持ち込むことができなかった。決して気配は悪くないようにみえたが、函館からの直前輸送が応えた部分があるのだろう。
復活に期待したマイネルレコルトはインフルエンザ騒動で新潟記念こそ回避したが、その影響はなかったろう。のびのび見せる馬体も悪くなかったが、好スタートのわりに行きっぷりが悪く終始反応が悪かった。といって最後のゴール前の脚さばきは悪くなく、また改めて適鞍を探したい。
5歳キングストレイルはここまで期待の良血馬とするとあと一歩物足りないレースの連続で、とくに中距離路線では詰めの甘さが目立ったが、今回の完勝から目指すはマイルのチャンピオン。そんな印象が改めて濃くなった。完成期に近づいた今、もちろん2000mの秋の天皇賞も視野に入るが、期待の良血馬とされたのは母サンタフェトレイル(父ノーザンテースト)が、93年のマイルCSなど1600mを中心に10勝も記録したシンコウラブリイ(父カーリアン)の半妹にあたるため。今後の活躍の場は広がるだろうが、ノーザンテースト牝馬にサンデーサイレンスの配合はGI級のビッグレースだとマイル前後までがベストとされるパターンに当てはまるかもしれない。
それにしても今回のレース内容は非の打ちどころなしだった。好スタートから好位のインに収まり、流れに乗って折り合い、高速の馬場を意識して早めに一気にスパート。坂下でもう勝負ありだった。レースの流れが中山の1600mにしては珍しく前半の800mも後半の800mも同じ「46.3秒」。絵に描いたようなバランスで、この1600mのレースパターンは京都のマイルCSの典型的な形でもある。
2着した8歳のカンファーベストはキングストレイルをぴったりマークする位置から、まるで昨年の京成杯AH・2着とほとんど同じように伸びてきた。昨年より全体のペースが緩かったため、時計の1分32秒9こそ遅かったが、上がりの3Fはほとんど同じだった。昨年の秋後半の内容からこのあとのビッグレースでは苦しいかもしれないが、「また来年もこの時期には……」という展望があるらしい。
3歳のマイネルシーガルは差しタイプとあって中団の馬群でもまれる不利があり、なおかつ差し=追い込み馬向きの流れではなかったことを考えると、中身は濃い。いかにもコースレコードを持つ父ゼンノエルシドの産駒であることを思わせた。
ストーミーカフェはダッシュ一歩。自分のペースに持ち込むことができなかった。決して気配は悪くないようにみえたが、函館からの直前輸送が応えた部分があるのだろう。
復活に期待したマイネルレコルトはインフルエンザ騒動で新潟記念こそ回避したが、その影響はなかったろう。のびのび見せる馬体も悪くなかったが、好スタートのわりに行きっぷりが悪く終始反応が悪かった。といって最後のゴール前の脚さばきは悪くなく、また改めて適鞍を探したい。
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
