牝馬の路線は、ローズSにダイワスカーレットと、ベッラレイア、ピンクカメオ。それに目下2連勝中の上がり馬が3頭もいる。秋華賞にはウオッカと、同じくぶっつけを予定するローブデコルテがいる。
一方、男馬の路線はどの馬が菊花賞の最有力馬かとなると、みんな考え込んでしまう混戦で、最近の流れ通り、ステップレースの内容次第では賞金は足りても菊花賞には向かわない馬も出てくる。
最近のセントライト記念組はめったに菊花賞と結びつかないが、ここで強い勝ち方をすると、いきなり菊花賞の有力馬の1頭に浮上するかもしれない。
南半球産のため、04年の9月29日生まれ。ロックドゥカンブは、1月生まれのシグナリオや、エフティイカロスとは半年どころか8か月も遅く生まれて、まだ満3歳にもなっていない。2kgの斤量減があるとはいえ、ここまでは小学生が中学生を相手にするような競馬だった。こと、短距離戦なら斤量差を大きくして2歳以上のビッグレースも組まれているが、ロックドゥカンブは2000m前後の中距離で連勝してきたから、決して早熟型でもスピード能力を前面に出す馬ではない。大きく成長するのが、このくらいのキャリアの3歳馬であることが多いロベルト系の父を持つところも、この馬の大きな魅力だろう。
体型は必ずしも長丁場向きではないが、配合は同じレッドランサムを父に持つエレクトロキューショニスト(ゼンノロブロイ、ハーツクライに先着した)と似ている。少なくとも1800mの前走より今回の2200mの方が合っている。前走も後続が動いたので仕方なく早めにスパートし、かつ突き放す着差以上の内容だった。ここも先行して自在性を活かせる。
牝系も魅力で、3歳秋まで6連勝したファインモーションの祖母は、ロックドゥカンブの祖母の半姉になる。ファインモーションより、はるかに距離適性の幅も広い可能性が高い。ゴールデンダリアと、マイネルグラナーテが本線。