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天皇賞・秋

  • 2007年10月27日(土) 12時50分
 金曜から土曜にかけての雨は、予測されたよりずっと多量だった。今、土曜の10時で1R前の馬場を見ているが、芝も間もなく「不良」だろう。日曜日、午後にどこまで回復するか予測するしかないが、滑らずに少し時計のかかる「稍重」か。重の巧拙とかは関係ないが、軽いコンディションではないだろう。安藤勝騎手や、武豊騎手、岩田騎手。みんな午後の芝を確かめたい。7R、9Rあたりの芝のレースで各騎手がどんなコース取りを選ぶか、大きなヒントになる。できるならそこをチェックしたい。

 少し時計のかかる馬場は自身に苦にせず、むしろ脚質に合ううえ、差しタイプの強烈な切れがそがれるかもしれない。メイショウサムソンには好材料が1つ加わった。

 宝塚記念ではアドマイヤムーンに半馬身差されたが、転厩して「負けられない」状況の中で大阪杯を制し、猛調教を直前まで課した天皇賞・春を3分14秒1で激走。宝塚記念のメイショウサムソンは決して万全のデキと胸を張れる状態でもなかった。一方のアドマイヤムーンも香港に転戦して体を細化させたあとだったが、当然のように強引にまくって出たメイショウサムソンはマークされた弱みもあって、4歳の有力馬2頭、勝負づけが済んだわけではない。メイショウサムソンは今回は自信を持った仕上げ。ハードな調教を重ねつづけた春より動き、馬体ともに上だろう。

 ダイワメジャーを見る位置から、差しにくい芝を読んで一気にスパートしそうだ。サムソンの再逆転に期待する。

 続く人気上位馬はみんなライバルだが、伏兵の中では今度は早めに動かずタメること必至のブライトトゥモローに要注意。高速レースや正攻法では足りないが、少し時計のかかる馬場こそベスト。追い込みに徹すると怖い

「3強インタビュー」から「よく当たる予想」まで、天皇賞・秋の大特集はこちら

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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