12月のラジオNIKKEI杯の1〜2着馬サブジェクトと、サダムイダテンが出走してきた。中京2歳S・1800mを、05年メイショウサムソン、06年ダイワスカーレットの勝ち時計と遜色のない1分47秒7で快勝しているホッカイカンティも出走する。
今年の3歳牡馬の勢力図はなかなか形が見えにくく、また、どのレースのレベルが高いのか、どの馬が候補の「基準になる馬」なのか設定しにくいが、そろそろはっきりしてくるだろう。
いつもの年ほど12月のラジオNIKKEI杯の上位馬は強力ではない危険はある。まったく別路線のスマートファルコンに期待する。
父はダートチャンピオンのゴールドアリュール(東京大賞典など)。また、半兄は同じように東京大賞典を一気に差し切り、ドバイへも遠征したワールドクリークとあって、ダートの新馬、そして500万を勝ったところまでは「ダート巧者」と思われていたが、初芝のジュニアCが強烈。ハイペースを利したとはいえ、1分34秒1の好時計で差し切ってみせた。上がりは34.4秒。とてもダート専用馬の切れ味、スピード能力ではない。
ゴールドアリュール(ダービー5着)はたしかに芝では詰めが甘かったものの、ダートの良績が目立ちすぎただけ。万能サンデーサイレンス系らしく、その産駒は芝の勝ち馬の方がずっと味がある。同じレースに出走するタケミカヅチも芝でこその切れるタイプ。
スマートファルコンの場合、たまたま半兄にワールドクリークはいるが、ファミリーは欧州型の芝向き牝系。むしろ、ダートも楽々とこなしたのだから、パワーも底力もあるタイプと考えたい。距離も1800、2000mへと延びた方がずっと味が出そうだ。
ホッカイカンティ本線に、ラジオNIKKEI杯の2頭と、ブリンカーを付けてきたショウナンアクロス(スタートが悪いが、まともなら行きたい)は再評価する。