今年の最大のポイントは芝状態だろう。10日間開催の5週目になるが、普通の年だと最終週にあたる先週、古馬500万条件で、1分07秒9が飛び出し、1600万下トリトンSは1分07秒8だった。3月に移っての高松宮記念の最高タイムが04年の1分07秒9であり、00年以降の残る7回はすべて1分08秒台。どうみても今年の芝は1200mで1秒も速いのである。入念な整備はもちろんだが、馬場を固めているためだろう。たた時計が速いだけでなく、17頭立てのトリトンSで上位を占めたのは4、5、1、7、9番。ほとんどの馬が内を通って伸びている。
例年の高松宮記念だと、迷ったら外枠の馬を買えといわれるほどだが、今年は内枠の馬もまったく不利はないのである。先週の今週だから、そう急に芝が変化するとは思えず、芝1200mの土曜メインの時計は要チェック。
時計の速いコンディションこそ歓迎のキンシャサノキセキから入りたい。1200mはこれまで2戦の経験しかなく、持ち時計は1分07秒9にとどまるが、高速の秋の京都1400mで1分19秒4(上がり32.9秒)がある。あと1Fまで抜け出すのを我慢しての圧勝だった。昨春は、平坦に近い左回りの新潟で1分20秒1(2着ペールギュント)があるのも本質は軽快なスピード系であることを示している。好調時のマルカキセキ、テンシノキセキ(ともにフジキセキ産駒)が、平坦コースの1200mを1分06秒9で乗り切ったが、キンシャサノキセキも特徴は同じなのだろう。
フレグモーネのため少し休み、最終追い切りでビシッと追ったこれまでと異なる調整が気になるが、イレ込んでいなければ仕上がりやすい馬だけに不安は少ない。
1枠のスズカフェニックスも今年はこの枠順が不利ではない。前走も内を突いた。穴馬にはブラックバースピン(左巧者)、中京に良績のあるマルカフェニックスをマークしたい。ペールギュントも巻き返す。