3連単が登場してからのこの重賞の配当は、45万、125万、41万円。まさにハンデ戦らしく伏兵が必ず食い込んでくる。
ハンデ戦になった過去6年、57kg以上を背負った実力派グループは[1-0-1-9]。05年のダイワメジャー以外はことごとく連から外れている。今年は57kg以上馬がなんと6頭もいて、大半が人気馬。いつもの年以上にレベルは高いともいえるが、軸馬を探したら手を広げるしかない。ペースも速くなりそうにないから大接戦だろう。
6歳シンボリグランに期待する。詰めが甘く、もう2年以上も勝っていないから、そう強気にはなれないが、狙う価値はある。
というのは、この馬、中途半端なタイプとあって1400mに出走することが多いが、抜けたスピードがあるわけでもなく、かといって強力な切れもないからいつも善戦どまり。
ただし、1600mは5戦して一度だけ1分34秒0で凡走したこと(関屋記念を1分32秒4で激走した直後)はあるが、あとの4回は1分32秒4〜1分33秒4で乗り切り、1400mよりずっと中身の濃いレースが多い。
その5回の1600mは、うち4走までが東京と新潟。詰めの甘い同馬とすれば、案外、自ら苦しいレースに出ているのである。
右回りの1600mは、過去にたった1戦だけ。好位から進出してダイワメジャーから0.3秒差に食い下がったGIのマイルCSである。
つまり、中山1600m(京都よりずっと直線は短く、自在性が生きる)に出走するのは、なんと今回が初めてなのである。あまり速い馬はいない。いまさらタメても意味のないシンボリグランは強気になれば、好位で先行馬ペースに乗れそうな展望が広がる。少なくとも東京の1600mより、中山の1600mの方が合っている可能性は高い。初めての中山1600mで、詰めの甘さをカバーする積極策に期待したい。
58kgでも中山1600m[2-2-0-1]のキングストレイル本線に、ドラゴンウェルズ以下伏兵にも流したい。