祖母のダイナカールは不良馬場にたたられて桜花賞では力を出し切れなかった。母エアグルーヴも直前の(たしか)発熱で桜花賞を断念している。上のアドマイヤグルーヴも桜花賞は不発の3着だった。
それにしても名門の一族は桜花賞に嫌われたもので、ポルトフィーノは距離適性はともかく、エアグルーヴやダイナカールと同じように「オークス」を目指すしかない。
有力馬の1頭がいなくなって、ますますレースの流れが大きなポイントになる。かかって行きそうだったポルトフィーノが取り消して、人気はトールポピーがかぶる形になる。
あまりのスローに前走は動いて出たトールポピーだが、1000m通過は61.3秒のペースだったから、早めに動いたというより、自然と5〜6番手になっただけ。今回はそう早めに動かない公算大だろう。
昨年の1000m通過は「59.8秒」。さすがにそこまでの超スローはないが、逃げ宣言のデヴェロッペが行った3走前の逃げ切りは、前半59.0秒。とてもハイペースにはならない。一本人気の馬がいる場合ほど、ハイペースにはならないのがパターンでもある。
エイムアットビップの巻き返しに期待する。前走は1週前に発熱し、半ば見切り発車の出走が凡走の原因だろう。ただし、体は良くなっていた。折り合いもOKだった。
12月の阪神JFは珍しく厳しい流れで、この馬自身(58.5-35.4秒)。一旦先頭に並んだ1400m地点は1分21秒1だった。寸前、0.1秒だけ差されたものの1分33秒9。あのレースが再現できれば、まず勝ち負けの計算が成り立つ。絶好の3番枠を引き当てた。
直前の追い切りは、やや平凡に映ったが、坂路51.6秒は自己最高。苦しくなった坂路の頂上手前で、もう1回伸びようとしていた。決してデキは悪くない。好位のイン追走ならスピード能力をフルに発揮だろう。雨はおそらく、この父母の系統なら苦にしない。