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皐月賞

  • 2008年04月19日(土) 12時50分
 金曜の雨の影響はなくなっても、今春の中山コースの芝はちょっとタフなコンディション。芝が荒れているわけではないが、高速の軽い芝ではない。速くても2分01秒台後半か。底力も求められそうだ。

 人気の中心でも、もう完成されたわけではなく、まだ進化・発展がありそうな、マイネルチャールズを中心にしたい。中山の2000mで目下3連勝中。相手も流れもあるから、記録として出てきた数字はそれほど大きな意味は持たないが、3戦連続して時計を1秒ずつ短縮している。つれて上がり3Fも、36.3秒-35.9秒-35.1秒。確実に短縮している。

 ブライアンズタイム産駒にしては、細身でナリタブライアン型だが、一戦ごとにパワフルになってきた。決してスピード系でもない同馬が、相手に合わせて抜け出し、それで一戦ごとに時計短縮は、そのままパワーアップ、スケール強化の証拠だろう。ちょっと細く見えた弥生賞とは異なり、今回は馬体も動きにも迫力を増している。進展している。

 ブライアンズタイムの父系がある時期に急速に力をつけて上昇する産駒を送ることは知られるが、この馬はまさにそのパターン通り。ましてクロスは少し遠いとはいえ、母の父ザビールもロイヤルチャージャー直系。オセアニアで発展したこの父系は、とりわけタフな成長力を伝えるとされる。祖母はミルリーフ産駒。マイネルチャールズはスマートに見える方が、血統面の良さをストレートに出しているともいえる。

 追って強く動いた追い切りから、弥生賞時よりもっと勝負強さも強化。「負けられない」と自分を追い込む松岡騎手の強気な騎乗にぴったりの、先行抜け出しタイプに育ちつつあり、まだ進展する。

 ビッグレース向きと思えるスマイルジャック、外枠なら行く公算大のショウナンアルバの2頭を本線に、フサイチアソート、ブラックシェル。大穴には、典型的な大駆け血統のスマートファルコンを加えておきたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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