過去20年の「オークス連対馬40頭」のうち、実に31頭までが桜花賞に出走していたグループによって占められる記録がある。約78%に達する。そして、桜花賞に出走していなかった馬同士で決着したオークスは、01年、レディパステル→ローズバドの年だけ。2頭はフローラS組だったが、トップグループの大半が出走していた桜花賞組ではない「伏兵」は、本番オークスでは普通は苦しい。
しかし、今年の桜花賞組の中で、明らかにオークスの方が合っていると思えたのは、ソーマジック、リトルアマポーラぐらい。トールポピーも、ポルトフィーノも有力馬とはいえないムードになりつつある。
レディパステル、ローズバドの年の再現もありそうだ。昨年のベッラレイアに続きたい。
フラワーCレッドアゲート、シングライクバードの2頭は、この2組よりだいぶ下と思えたフラワーC入着馬が「忘れな草賞」を1、2着したことにより、もうオークスの別路線組の有力馬になりつつある。ここで出走権が確保できれば…だが。
期待したのはカイゼリン(父アドマイヤベガ)。最初は1600m以下だけで13勝もしたブロードアピール産駒というイメージがあっただけに、2000m級の芝はどうかと思えたが、現在その芝2000mを2連勝。母とは異なる体型で、こちらはピッチ走法ではなくしなやかな大跳び。前走、フリージア賞のゴール寸前のストライドも際立っていた。
もともと牝系は、こと血統背景なら決して短距離系ではない。アメリカ独特のタフな血を伝えている。まず、カイゼリン、そしてフラワーCのレッドアゲート、シングライクバード。
少なくとも2頭ぐらいは、本番への出走権を確保してほしい。オークスでも好勝負に持ち込めるはずだ。穴っぽいのは、2000mになって、テイクバイストーム、ギュイエンヌ、マイネウインクの3頭。ユキチャンも。オークス出走が叶う可能性はかなりある。