今週は函館スプリントSが行われる。
函館芝ではテイエムオオタカがレコードを出しているが、他のレースも含めて比較すると馬場の傾向はどうなのだろうか?
まず6月・良馬場・芝1200m・3歳以上という条件でクラス別に見てみよう。
2006〜2010年の未勝利戦における最速タイムは改修前、2008年の1分9秒5。今年は1分9秒6が出て、もう1鞍は1分10秒3。2006年あたりは1分11秒台が普通だったのだが、年を追うごとにじわじわ速くなっている感じだ。
500万条件では過去5年の最速が1分8秒7で、今年はシシャモチャンの1分9秒0が最高。とりたてて例年より速いという感じはない。
1000万条件はこれも改修前の2008年から1分8秒台後半が普通になっていた。大穴をあけたエンシャントアーツが出した1分8秒8が例年の相場。テイエムオオタカの1分8秒0が突出して速い。
同じように芝1800mについて見てみると、未勝利はほぼ例年なみ。500万条件はむしろ少し遅い感じだが、中距離はペースに左右されるところも大きいので評価は難しい。
というわけで、馬場については今年が速いというより、改修前後から速くなって安定しているという印象だ。
馬場の傾向という点ではそれよりも、芝1200mは逃げ有利・1800と2000mは差し有利という傾向に気を付けたい。
函館スプリントSが行われる芝1200mでは、ここまで2歳戦も含め逃げた馬が[6-2-1-1]。残り4頭の勝ち馬のうち3頭は4角2、3番手で、差して勝ったのは2日目のビスカヤだけだ。
リニューアル前後の2008年や2010年は逃げより先行だったが、今年はハナを切った馬がやたらと強い。テイエムオオタカが重賞でも逃げるとしたら、怖い存在になる。
もうひとつ、テイエムオオタカにとって後押しとなる材料が、この2週で函館芝1200mを好走している馬の血統の偏り。自身を含めリファール系が4勝で、他にサクラバクシンオー産駒が4勝。函館スプリントSにはサクラバクシンオー産駒の登録がなく、リファール系もテイエムオオタカだけだ。