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ついに達成した海外200競馬場踏破

  • 2013年11月16日(土) 12時00分
 今週、G1データ作戦はひと休み。エリザベス女王杯で、強調材料を見つけたはずのヴィルシーナが惨敗したからではありません。これまで“当面の目標”としてきた海外200競馬場踏破をついに達成しましたので、そのご報告をしなければ、と思ったからです。

 今年初めの当コラムに、あと7カ所という話を書きました。その後、オーストラリアとアメリカで4カ所を加え、残すはあと3カ所。200カ所目はどこに行こうかとあれこれ考えた末、選んだのはフランスでした。10〜12日の3日間にマルセイユ周辺で効率よく3カ所を回れる日程を発見。今まで行ったことのない国で、とも考えましたが、スケジュールや費用の問題などもあり、ここを“落としどころ”とした次第です。

 まずは10日にマルセイユ・ボレリー、11日にニーム、そして12日にマルセイユ・ポンドヴィヴォーで競馬を観戦。1986年春にアメリカ・ロサンゼルスのサンタアニタ競馬場を訪れて以来、足かけ26年目にして、200場踏破を達成しました。

 その内訳は、アメリカ33、カナダ6、イギリス24、フランス28、アイルランド7、イタリア4、ドイツ4、オランダ1、ベルギー1、オーストラリア69、ニュージーランド6、香港2、マカオ1、韓国2、シンガポール1、マレーシア2、タイ1、UAE2、南アフリカ3、アルゼンチン3。とりあえず、競馬をやっていない南極を除く全大陸に行ったことになっています。

 オーストラリアが突出しているのは、以前にも書いたと思いますが、全土にある競馬場の数が飛び抜けて多く、鉄道やバスの使い勝手もいい、日本との時差がなくて行きやすい、数年前までは円が強くて物価が安く旅費がかさまなかった、といった諸事情に加え、何より競馬が国民最大の娯楽になっている国だから。オーストラリアがなかったら、200場制覇は出来なかったと思います。

 さてさて、今回行ったフランスの競馬場もよかったですよ。ボレリーではスタンド3階にあるレストランで食事をしながらレースを観戦。前菜に出てきたフォワグラは絶品でした。次のニームは、レストランも特観席もない古びたスタンドがあるだけの、田舎っぽさ丸出しの競馬場。でも、それがまたいい感じだったんです。

 そして200場目のマルセイユ・ポンドヴィヴォー。当日は夕方4時半過ぎからの薄暮+ナイター開催でした。市街地の中にある左回り1周約1200mの全天候(ファイバーサンド)トラック。2000m戦は2コーナーのあたりから、1500m戦は4コーナー奥からのスタートです。これってどこかに似ているなぁと思ったら、そう、川崎とイメージがピッタリ。節目の競馬場がそういうところだったなんて、何とも不思議な巡り合わせです。

 それにしても、よくぞここまで回れました。無事だったことが、何よりだと思います。

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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