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「優駿」の企画、「名勝負BEST60」の投票に参加しました

  • 2014年02月01日(土) 12時00分


◆「未来の競馬ファンにその存在を伝えたい」レース

 先日、月刊「優駿」編集部からご指名をいただき、3月号の特集「名勝負BEST60」の投票に参加しました。

 JRA創設60周年記念企画の1つで、投票者はそれにちなみ全部で60人とのこと。1954年から去年までに中央競馬で行われたレースの中から、同誌編集部が269レースを事前にピックアップ、その中で「これぞ名勝負」と思うレースを1位から10位まで順位を付けて投票、さらに上位10位にランク付けしなかった中から名勝負と呼ぶにふさわしい10レースを順不同で選ぶというシステムです。

 当然ながらこれには選考基準というものがありました。まずは「未来の競馬ファンにその存在を伝えたいと心から思えるレース」というのが大前提。そして、そのレースに対して、ある程度、事前に期待が高まっていた状況が必要で、「結果的に接戦になった」、「後から考えれば好メンバーだった」、「今思えば名勝負だった」というものはダメ。また、1頭が飛び抜けたパフォーマンスを見せたレースも「〇〇〇対△△△」の図式になっていないので不可、とされていました。

 リストにあった269のレースは、一応、上記の選考基準を踏まえてピックアップされていたようです。それでも厳密に言うと「結果的に」とか「後から」とか「1頭だけ」のパターンじゃないのか?と思われるもの(もちろん『私から見れば』ですが)もあり、どれを選び出してどう順位を付けるかは多いに悩みました。

 そこで私は、勝手に自分自身の選考基準を設定したのです。まず、同じ馬が“主役”となっているレースは、10位以内に1つと次点10レースの中に1つの計2レースしか選ばないことにしました。例えば、ハイセイコーやシンボリルドルフ、オグリキャップなどのレースはリストの中に数多く含まれていたのですが、そこから選ぶレース数を限っておかないと、「そればっかり」になってしまうかもしれない、と思ったもので。

 そして、269レースを、1960年代までと70年代、80年代、90年代、2000年以降の5つに分け、各年代からできるだけまんべんなく選ぶということも心がけました。もの心つく前のレースに関しては、「書籍で読んだり諸先輩方から聞いて、その“熱さ”からして語り継ぐべき」と思えばOK、とされていましたので、昔のレースも積極的に選ぶことにしたのです(なにせ私も“いいトシ”ですから)。

 それでもやっぱり、選ぶのはタイヘンでした。さぁ、私はどのレースを選んだでしょう?そして、全投票者の投票結果はどうなったでしょう?そんなこと、ここに書いたら「優駿」編集部の方に怒られちゃいますよ。ただ、チラッと伺ったところでは、私が1番に選んだレースは、全体でもめでたく第1位になったようです。

 結果が掲載された「優駿」3月号は2月末に発売予定。どうぞお楽しみに!

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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