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NARグランプリ2013の司会を務めさせて頂きました!

  • 2014年02月08日(土) 12時00分


◆今年もヒートアップしそうな各騎手部門

 去年の地方競馬で活躍した馬と人を表彰する「NARグランプリ2013」。6日にその式典と祝賀パーティが行われ、今年も私は司会を務めさせていただきました。

 今回は、いつもの年以上に感動的なセレモニーになったような気がします。ダートグレード競走特別賞を受賞したホッコータルマエの馬主さんが、壇上でのインタビューで去年亡くなられたお父様(先代オーナー)を思い浮かべて感極まった場面や、ラブミーチャンの表彰で柳江調教師が故・浜口楠彦騎手の遺影を抱えて登壇された姿には、思わず目頭が熱くなってしまいました。このトシになると、涙もろくなっていけませんね。

 さてさて、今回特徴的だったのは、最優秀騎手賞3部門の受賞者がすべて新顔だったこと。勝利回数では兵庫の川原正一騎手、賞金収得額では大井の御神本訓史騎手、勝率では佐賀の山口勲騎手がトップとなり、それぞれの最優秀賞を初受賞しました。この表彰が3部門に分かれたのは2009年からですが、これまでは“勝利回数賞”と“賞金収得賞”を大井の戸崎圭太騎手、“勝率賞”を高知の赤岡修次騎手が4年連続で独占していたのです。それが、戸崎騎手のJRA移籍もあってガラッと入れ替わったわけで、ずいぶんと新鮮な印象を受けました。

 そうそう、川原騎手が表彰式出席のため留守にした6日の園田競馬では、リーディング争いのライバル、木村健騎手が3勝、田中学騎手が2勝を挙げました。今年も兵庫ではし烈な闘いが繰り広げられていますので、ひょっとしたらこの分が最後の最後で効いてくるかもしれません。でも、トロフィー贈呈の直後、そのことを川原騎手にインタビューすると、「いや、別に気になりませんよ。今年はまだ始まったばかりですから」と涼しい顔で答えてくれました。このへんは余裕のなせる技でしょうか。

 それと、今回“賞金収得賞”の“1冠”だけに終わった御神本騎手からは「今年は勝利回数のトップも目指します」という言葉も聞かれました。新顔が台頭したというのは、いろんな人にチャンスが生まれたことの証しでもあります。川原騎手が言うとおり、今年はまだ10カ月以上も残っていますが、それぞれの部門での首位争いは去年以上にヒートアップしそうです。たぶん、赤岡騎手も黙っちゃいないでしょうしね。

 ところで、会場には、兵庫の吉田勝彦アナウンサーも駆けつけて来られました。年明けに「よんどころない事情で行けない」との連絡があったものの、当日の昼頃になって「やっぱり行く」とのメールが舞い込んだのです。3年前には同じステージでよもやの引退宣言をしてしまった吉田さんですが、どうやらそれは当分棚上げ。式の後、夜中の2時まで酒宴におつきあいいただいたくらいですから、まだまだやる気満々のようです。吉田さん、来年のグランプリでもお待ちしてますよ!

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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