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福島開幕週と脚質

  • 2014年07月01日(火) 12時00分


福島開幕週の逃げ・先行馬について実際のデータではどうなのだろうか

 今週から福島開幕。開幕週、しかも福島となると「逃げ先行馬だ! 内枠だ!」ということになるが、実際のところデータではどうなのだろうか。

 過去10年(うち2011年は開催なし)、夏の福島開幕週について調べてみよう。

 2歳戦や3歳未勝利戦はもともと「強い馬が前へ行ってしまう」という傾向があるので、ここでは3歳上戦(500万条件以上)を対象とする。

 芝のレースにおける位置取り別成績は次の通り。

芝のレースにおける位置取り別成績

芝のレースにおける位置取り別成績

 実際、前に行ければ有利であり、回収率もついてくる。逃げた馬の回収率は昨年の開幕週に出た14番人気1着によって大きくなりすぎている面はあるが、それを除いても優秀だ。ちなみに昨年の開幕週は当該条件の土日6鞍で逃げた馬がすべて連対。一昨年は土曜こそ4戦1勝だったが日曜は1、2、2、2、3着(1、1、3、5、7番人気)だった。

 ただ、見え見えの逃げ馬だと人気になってしまうし、逃げられなかった場合のリスクも大きい。「前走の位置取り別」で見ると、

前走の位置取り別成績

前走の位置取り別成績

 となり、「前走も逃げていた馬」は買われすぎていることが回収率から分かる。前走で先行していて、ハナへ行く含みも持たせているような馬がベストだろう。

 ちなみに、枠順でいうと内枠馬の単勝は買われすぎている傾向がある。1〜4枠(枠番ベース)に入った馬の単勝回収率は40%しかない。ただ複勝回収率は97%で、複穴は期待できる。フォーメーションのイメージていうと、真ん中外めから逃げ先行する馬→内枠からラチ沿いを立ち回る先行・差し馬という感じだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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