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函館2歳Sを予想する上での意外なファクター

  • 2014年07月15日(火) 12時00分


中央馬については圧倒的に新馬組>未勝利組だ

 函館開催はその期間が短縮されたので、函館2歳Sをデータで語ることは難しくなっている。そこを無理やりデータで探るとどうなるか、というのが今回のテーマである。

 まずは道営馬の扱い。かつては良い馬券を提供していた道営馬だが、ラベンダー賞経由という形がなくなって以降は馬券に絡んでいない状況。ハッピースプリントでも5着だから、芝というハードルはなかなか高い。

 中央馬については、新馬勝ち馬か未勝利勝ち馬かという選択がある。今回は登録してきた中央でデビューした16頭のうち、新馬組が10頭で未勝利組が6頭。この2グループについては圧倒的に新馬組>未勝利組だ。過去10年の中央馬について見ると、新馬組[8-3-8-55]に対し未勝利組は[0-3-1-27]。後者も複穴は出しているのだが、馬券に絡む絶対数が違い過ぎる。しかも、以前に比べて未勝利組は押せ押せのレース間隔で使われる前提になっているので新馬組の有利さは増している。

 では、新馬組を取捨するときにはなにを参考にすればよいか。人気で勝ってきたほうがいいとか、着差をつけてきたほうがいいとか、逃げでなく控えて勝ってきたほうがいいとか、人によって色々と基準はあるだろう。ここで私はもうひとつ、「外寄りの枠で勝ってきたほうがいい」という基準を提示してみたい。

 過去10年の前走新馬勝ち組を前走枠番別で評価すると、

過去10年の前走新馬勝ち組を前走枠番別

過去10年の前走新馬勝ち組を前走枠番別


 と差は明らか。前走1〜2枠組は[0-0-1-13]と連対馬を出していない。好枠に恵まれて新馬を勝ってきた馬は函館2歳Sで挫折しやすく、外枠を克服して勝ってきた馬は有望ということになる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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