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レッドアルヴィス、サトノノブレス、ラストインパクトなどレパードS、小倉記念分析

  • 2014年08月06日(水) 18時00分


レパードS、小倉記念出走予定馬の状態をレポート

 今週は新潟競馬場でレパードS、小倉競馬場で小倉記念が行われます。この週末、というよりも、明日以降、全国的に雨模様になる予報が出ています。特に台風の影響を受けると思われる、小倉競馬場では土日ともに雨マーク。開催の有無も気になるところですが、開催されるとすれば、芝は不良馬場も想定しなくてはいけないでしょう。

 どちらの重賞も、月刊誌において、どのような調教を課した馬に適性があるか、ということを記していますが、それは良馬場前提でのもの。特に小倉記念は過去10年で重馬場、不良馬場でレースが行われたことがなく、過去傾向を参考にすべきかどうか、微妙なところ。先週も馬場(国東特別・重馬場)を参考にして、過去の雨馬場を分析すると、調教の共通点があったので、それを予想の主軸にすることも考えています。これはNo.1予想に記したいと思います。

【レパードS/レッドアルヴィス】

 過去8走して、最終追い切り場所が坂路だったのは、前走を含めて4走。前走ユニコーンS時の最終追い切りは4F時計が遅いものの、ラスト1Fが最も速くなる加速ラップを踏めているので、この形の追い切りがベストだと判断すべきでしょう。

 今回の最終追い切りは坂路。2回目のハロー明けでしたが、左前に他厩舎の馬が見える位置で、単走の追い切り。残り3F標識を過ぎて、くの字カーブになっている地点で少し跳んでいるような仕草が見られましたが、そこからしっかり加速して、4F54.0〜3F39.2〜2F25.1〜1F12.5秒。これは前走時とほぼ変わりない内容。1週前追い切りの動きが平凡だっただけに、一概に前走と最終追い切りの内容が同じだということで評価はできませんが、力を出せる仕上がりではあると思います。

レッドアルヴィス(7月29日撮影)

力を出せる仕上がりのレッドアルヴィス(7月29日撮影)


【レパードS/グレナディアーズ】

 前走後はノーザンF天栄に放牧に出されており、栗東へ帰厩したのが、7月17日。その週末から坂路で15-15の時計を出している点から、うまくリフレッシュして戻ってきたという印象がありました。

 ただ、画像を撮影した5日の坂路でのキャンターは非常に煩い仕草が目に付き、この感じだと最終追い切りがどのようになるのか、個人的には少し心配なところがありました。最終追い切りはランウェイワルツとの併せ馬。馬体をしっかり併せて、最後はこちらが少し前に出る形でフィニッシュ。追い切りの動き、ラップの踏み方は前走の方が数段良かったというのが私の見解。能力の高い馬だけに、現状の仕上がりでどの程度の結果を残せるか見どころです。

グレナディアーズ(8月5日撮影)

追い切りの動き、ラップの踏み方は前走の方が数段良かったグレナディアーズ(8月5日撮影)


【小倉記念/サトノノブレス】

 1週前追い切りでは、持ったままの手応えのサトノアラジンに遅れる内容。相手の具合がよほど良いということもありますが、ノブレス自身もまだまだ本調子には遠いのかなといった印象を受けました。

 最終追い切りは3頭併せの最後方。道中は先週よりも手応えよく進んでいるように見え、直線は最内からしっかりと前を捕まえる形。今週もサトノアラジンには遅れるような形になっただけに、この判断が難しいところですが、主観的には、先週よりも良化しているように見えました。

サトノノブレス(8月6日撮影)

先週よりも良化しているように見えたサトノノブレス(8月6日撮影)


【小倉記念/ラストインパクト】

 小倉競馬場は2戦2勝。小倉大賞典で勝ち鞍があるように、捲って追い上げる脚が特徴の本馬にとって、適性の高い競馬場であることは間違いありません。そうすると、やはり参考にすべきは、昨夏のシンガポールT、もしくは小倉大賞典時の最終追い切りでしょう。

 どちらも併せ馬でしたが、併せ馬を行い、同入と先着という内容でした。今回の最終追い切りはサダムダイジョウブに同入。手応えは相手が完全に優勢でしたが、これはシンガポールT時と似ています。ただ、時計が少し遅め。今回は休み明けということもあるので、冷静な判断が必要な気もします。

ラストインパクト(8月6日撮影)

今回は休み明けということもあるので、冷静な判断が必要なラストインパクト(8月6日撮影)


【小倉記念/マーティンボロ】

 重賞連勝を狙って、出走を予定していたエプソムカップだったが、最終追い切りを前にして回避。一旦放牧に出されて、小倉記念に照準を合わせて調整が進められてきました。7月17日に栗東へ帰厩しましたが、当初の動きはひと息。まだまだ時間を要する印象を受けていました。

 1週前追い切りの段階も変化なし。最終追い切りも過度の期待をしていませんでしたが、併せた相手ハワイアンソルトが動かなかったことを考慮しても、動けているというのが主観的な印象。CWで6F81.8〜5F66.6〜4F52.6〜3F39.2〜1F12.3秒は決して悪くない数字。先週との落差があるだけに、今週の動きは高く評価したいと思います。


マーティンボロ(8月6日撮影)

今週の動きは高く評価したいマーティンボロ(8月6日撮影)


◆次走要注意

・8/2 小倉2R 3歳未勝利【リリカルホイッスル】(5人/11着)

 久しぶりのレースでしたが、最終追い切りで坂路4Fの自己ベストをマーク。決して未勝利で終わるような素質の馬ではないというのが、追い切りから判断できること。
 ただ、今回は終始外を回るレース展開。そもそも、マイル戦がベストを思えるだけに、距離ロスが敗因とも言えるでしょう。再度小倉芝1800mなら馬券になるはず。

[メモ登録用コメント] [小倉芝1800m]最終追い切りが坂路でラスト1Fが最速になる加速ラップなら勝ち負け

・8/3 新潟10R 三面川特別【ベリーフィールズ】(15人/6着)

 馬券総合倶楽部に取り上げた馬ですが、村田一誠騎手が卒のない騎乗を見せて、メンバー最速上がりを使っての6着。新潟芝外回りにはかなり適性があると思います。
 距離は問いませんが、もう一度、村田一誠騎手が跨ってくれて、最終追い切りの内容が今回と同じ、坂路でラスト1Fが最速のラップを踏めるようなら楽しみ。

[メモ登録用コメント] [新潟芝外回り]最終追い切りが坂路でラスト1Fが最速になる加速ラップなら勝ち負け

◆今朝の追い切り特報

・2歳新馬【ショウナンライム】

 ジョッキー(畑端省吾)騎乗とはいえ、一緒に併せたレッドメアラスを突き放す内容。時計は2F24.8〜1F12.2秒で超優秀。陣営からは素質の高い馬だというコメントをもらっていただけに、その通りの動きを披露してくれたという印象です。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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