ハープスターはひと工夫するか
日曜日朝は9時前からソワソワ。札幌1レースの2歳未勝利に、トーセンバジルが出走。6月・阪神のデビュー戦はティルナノーグの2着に惜敗したが、netkeibaの“この10頭で勝てちゃう!POG講座”で、ワタクシが第一位に挙げた馬である。
ざっとメンバーを見渡すと、サトノラーゼン、ウォーターラボ、マイネルプロンプト……札幌の芝1800mの新馬戦で好レースを演じた血統馬・素質馬たちが集い、未勝利とはいえ安穏とは構えていられない。
この休養の間に、馬体は?気性は?(デビュー時はパドックで大暴れした)、どのくらい成長しているのか。果たしてパドックで、自分は何を思うのか。ダービーのパドック並みに緊張したが(笑)、おお。わずか6キロ増とはいえ、ただ骨格ばかりが目立った春先と異なり、内から張りだすように馬体が膨らみ、光沢のある皮膚感、バランスは出色。贔屓目に見ても、このメンバーの中では存在感が違う(ような気がする)。
不利を被ることのないよう、好位の外目を粛々と回る横綱相撲で、1分51秒2で寄り切り。さて今週の“未来のクラシック候補を探せ”では、星いくつつけましょうか?(笑)
なんて、実は11〜13日の三日間、鈴木淑子さんと北海道へ行き、netkeibaや“POGの王道”で推奨した、デビュー済みの2歳有力馬のその後。9月以降デビューの有力馬たちの後追いロケに出かけたのだが、冒頭に挙げたトーセンバジルの成長と歩を合わせるかのように、ポルトドートウィユは課題の胸前が盛り上がり、トモの送りはエアグルーヴ一族特有のガニ股となって坂路をズシズシ。短期放牧中のトーセンビクトリーは、一度実戦を使ったことで、逆に筋肉の束が膨らみ、太く張った首差しには血管が浮き出し、傍らの淑子さんも「凄い凄い」と発情(笑)。
ノーザン早来の坂路では、母アドマイヤグルーヴ、母レーヴドスカー、母ピンクガーター、母ハルーワスウィート、母スペリオルパール。母リッスンの脚元の健やかさを何にたとえよう。母ドナブリーニ、母クロウキャニオンなど、春先から30〜50キロも厚みを増した馬たちを目にし、心の中でガッツポーズ。
すでにトレセンやトレセン近くの育成場へと移動し、録画におさめることはできなかったが、丹下厩舎のディープインパクトの一番星でもあるアンタラジー。クローディオ、クロイツェル、母ダリシア、母サクラサクIIなどの成長度合いや近況を聞くこともできた(トレセンに向け出発したということは、それだけ順調。直近の9〜10月デビューが視界に入ってる)。
ワタクシたち年寄りは、夏がくるたび老いるだけだが(笑)、若駒の夏は、人間の1〜2年くらいの成長を一気に遂げてしまうものなんだなぁ…。
下河辺牧場でも、40キロ近く大きくなったカーラパワーの12の姿を確認できたが、関屋記念の本命は、その全兄ダノンシャーク。「ジャスタウェイも音をあげそうになった、不良馬場の安田記念で、あわやの4着。あの安田のシーンが頭から離れない。一昨年のドナウブルーと同様、スローならスローで、内田も強気に押し出していけ」と、予想記事でも述べたが、うーん。58キロを背負っていたぶん、あとひと伸びが足りず(レースの上がり2Fは10秒8-12秒1)。クラレントの格好の目標ともなり、半馬身差の2着に敗れたけれど、△-◎で馬単は4730円。派手なヒットこそなかったものの、先週は関屋記念をはじめ、全体的に予想はこなれていたように思う。
さて、今週は札幌記念。ハープスター、ゴールドシップにとっては、凱旋門賞の直近のステップレースとなる。
ハープスターは、ノーザンF早来で短期放牧。リッスンの12の取材の合間に、ハープスターの話も出たりしたが、札幌入りして長め6F追いをこれまでに4本。追い日ごとに時計の精度も上がっている。札幌の洋芝なら