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休み明け組が強い毎日王冠

  • 2014年10月07日(火) 12時00分


果たして単純に決まってくれるものだろうか…

 どのくらいレース間隔が開いたら休み明けというのかについては定義がないが、仮に約3か月として、中12週以上をひとつの基準としてみよう。

 そうすると、毎日王冠は圧倒的に休み明け組優位のレースである。過去10年、先述の定義で休み明けの馬は71頭、休み明けでない馬は62頭とほぼ同じくらいの頭数が出走しているのだが、成績は

種別   着度数 勝率  複勝率 単回収率 複回収率
休み明け 9-7-4-51 12.7% 28.2%  111   89
それ以外 1-3-6-52 1.6% 16.1%  71   95

 使われてきた組は複穴がたまに出て複回収率で上回っているが、複勝率がだいぶ低い。つまりたまに出る穴を捕まえないと意味がなく、人気サイドで買うのは厳しい。唯一勝っているのも8番人気だったチョウサン。1〜3番人気だと[0-1-1-4]で複回収率46%。1〜5番人気にすると5番人気が2頭馬券に絡んでいるがそれでも[0-2-2-8]で複69%にすぎない。

 一方で休み明け組は、前走GI組がほとんどで、他の組は[1-0-1-14]の単12%・複24%だからわざわざそちらを軸に狙う必要はない。

 ただ今年は、登録段階で前走GI組が2頭しかいない。過去20年で、前走GI組が2頭のみだったことは4回あるが、4回とも最低片方は馬券に絡んでいる(他に1頭のみだったことが1回あり、この時は2番人気4着)。単純に考えるとどちらかを軸にして、もう一方を対抗、そして▲以下に使われてきた組の人気薄と、どうしても買いたい休み明け組・前走GII以下を持ってくればよいということになるが……。果たして単純に決まってくれるものだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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