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ワールドエースなど毎日王冠有力馬をデータから分析

  • 2014年10月10日(金) 18時00分


◆「春GIから来る馬」の取捨

 毎日王冠は休み明けの馬が強く、要するに春GIから来る馬が強い。今年は該当馬が2頭しかいないが、過去に2頭のみだった年は最低でもどちらかが馬券に絡んでおり共倒れというか総崩れはない(該当1頭でその馬が飛んだことはある)。となると、まずは該当する2頭から検討するのが早道だろう。

 該当2頭のうち1頭は人気が予想されるワールドエース。格の面ではもちろん勝ち負けになるべき馬なのだが、めぐり合わせもあったとはいえこれまで東京の3走がすべて人気以下というのはちょっと引っかかる。絶対に消せないが軸にするのも躊躇してしまうというところ。

 もう1頭の該当馬はロサギガンティア。馬券的にはこちらのほうが配当もつくし、魅力を感じる。NHKマイルCは4着だが4角最後方からきわどいところまで追い込んだし、今回のメンバー相手なら古馬戦といってもそう力負けしないのではと思える。これまで3歳馬の出走は絶対数としてそう多いわけではないが、出走した馬たちの成績は他の年齢に比べて悪くないし、むしろ良い。

 GIIやGIIIから来る馬は前走で好走していたほうがよいというのがこのレースの傾向だが、その意味では同コースのGIIIを勝ってきているディサイファは、休み明けの不安より魅力のほうが大きい。安定して走る馬なので、3連複・3連単のどこかに入れておくことが必要でもある。

 扱いに悩むのがダークシャドウだ。正直なところ一時期はもう終わったのかと思っていたが、ここ2走で一気に復活気配。ただ、人気になってまで買うほどの安心感もない。脚質と開幕週ということを考えると、3連単フォーメーションの3着に置きたいところ。

 スピルバーグは東京で3連勝。3歳時の成績を考えると重賞レベルでも通用するだろう。この馬のテーマは展開。とにかくキレキレの末脚を持っている馬だし時計の対応力もあるから、良馬場でトータルの時計もある程度速く、しかも上がり勝負という形が理想。ただ、自分で競馬を作るタイプではないのであくまで受身。ここで馬場や展開が逆になり負けることもありうるが、その場合でも次走以降東京ではマークしたい。

 グランデッツァは個人的にも再復活を期待したくなる1頭。前走と前々走は馬場が合わなさすぎた印象があるし、距離も1800mあたりが良いように思う。いろいろな競馬を試しているが、好走時は好位からの競馬が多いので、まずは位置を取ってほしいところだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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