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トーセンラーは今年も差し切れるのか!?〜山崎エリカ/マイルCS

  • 2014年11月17日(月) 18時00分



前哨戦からわかる本番での戦法

 先週のエリザベス女王杯は、1000m通過は1分程度ですが、前半1000mよりも後半1000mのほうが1.1秒も速く、ラスト2F11秒3-11秒3(後半3F34秒1)の“超”のつくスローペースでした。16番枠の追い込み馬スマートレイアーが、外からポジションを押し上げたものの、4コーナーでは内から約10頭分外に張られてアウト(10着)だったように、内枠と前が完全有利の競馬となりました。

 私の◎フーラブライドは、2番枠で決め手あるラキシスよりも前のポジション2列目(つまり、ヌーヴォレコルトのポジション)を確保していれば、愛知杯で見せた粘り強さでもっといい着順を拾えていた可能性がありますが、スタートがあまり速くなかったためにそのポジションを確保できずの4着に終わりました。

 3連単馬券も購入していたので、周りから「惜しかったですね」と慰めの言葉を頂きましたが、私的にはあのポジションでは逃げ馬がもっとレースを引っ張らないと厳しいと冷静に見ていたので、何の悔しさもありませんでした。また、フーラブライドの出負けは、戦前から懸念した一面でもありました。

 その一面とは、前走で芝2400mの京都大賞典を使っていたことです。実は知らない方も多いと思いますが、前哨戦と本番は相関関係にあります。本番を目標とする馬にとっては、本番でどういうレースをするかを意識して前哨戦が選択されます。わかりやすく説明すると、本番で前で立ち回りたい馬は本番よりも距離が短い前哨戦を、後方から末脚を生かしたい馬は本番よりも長い距離が選択されるということです。

 つまり、前哨戦で京都大賞典を選択したフーラブライド陣営の思惑は「エリザベス女王杯では差したい」でした。京都大賞典はある程度、前につけて行ったので、厳密には「エリザベス女王杯では、できれば差したい。でも、展開次第では前につけたい」というのがフーラブライド陣営の選択でした。しかし、この中途半端な選択が前につけられなかった理由です。前走で芝2400mのゆったりとした流れを経験していたために、行き脚がつかなかったのです。

 さて、ここからが本題。今週のマイルCSにも、フーラブライドと同じ京都大賞典を使った馬がいます。ご存知、今回のマイルCSで1番人気を背負うであろう、昨年のマイルCSの覇者トーセンラーです。トーセンラーは昨年と同じように、前哨戦・京都大賞典で追い込む競馬をしました。つまり

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No.1予想家(丹下日出夫、井内利彰、山崎エリカ、大石川大二郎、古澤秀和)が週替わりで重賞レースの展望を披露。思わぬ激走馬や消し馬など、馬券のヒントが盛りだくさん!

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