◆評価の難しいヌーヴォレコルト イスラボニータの今季初戦として注目される中山記念。ただ、コースそのものの傾向以上に内枠有利・外枠不利の結果が出ている中山記念で、8枠10番を引いた。8枠といっても総頭数が多くはないので大丈夫と考えることもできるが、気がかりといえば気がかりでもある。実力は断然の馬だけに、斤量以外のほどよいハンデが課せられたというところだろうか。
そのイスラボニータは得意の中山で、しかも距離短縮はおそらくプラス。10番枠からだが、可能であれば強気に前付けしたほうが1着を取れるチャンスは高まると思う。皐月賞のときは中団から早めに押し上げたが、1800mだと早めのワンペースになった場合その戦法は危険。このメンバー構成なら、変にもったいつけた位置取りをする必要はない。
相対的に良い枠を引いたのが
ヌーヴォレコルト。初の対牡馬重賞だけに評価が難しい。また、前半控えると内枠が仇となる可能性もある。イスラボニータに対し実質1キロのアローワンスがある点は有利だが、オッズを見ないと逆転の買い目まで意識できるかは判断しかねる。
GI馬ということでは
ロゴタイプも忘れてはならない。昨年の中山記念は3着だったが、当時は時計のかかる馬場を苦手とするタイプが総崩れするような特殊な馬場で、稍重にしてはかなりヘビーだった。サドラーズウェルズ系ではあるが重巧者というわけではないし、むしろレコードを二度マークしている馬。今年の馬場のほうが戦いやすいだろう。GI馬の中では気楽な立場だけに、強気に前付けしてワンペースの競馬に持ち込みたい。
ある程度人気になるだろうが、外枠を引いてやや魅力が薄れたと個人的に思っているのが
ステファノス。白百合Sにしても富士Sにしても差し・差し決着で展開は向いていた。流れが向くと強いが自分で競馬を作れないタイプでもある。脚質的にも、馬券に組み入れるなら3連単3着付けを一番意識したいところだ。
穴馬として魅力を感じるのは3頭。まずは内枠を引いた
ゼンノルジェロ。中山記念は高齢馬でもよく馬券になるし、内枠+距離短縮でここは好位に行ける可能性がある。あくまで複穴候補だが配当はかなりつくはず。2頭目は
マイネルフロスト。中山記念はなぜか前走重賞1〜3着馬がさして奮わず、4〜5着くらいの「ほどよい負け組」が好走する傾向にある。今回前走オープン4〜5着に該当するのはこの馬だけだ。最後は、日曜雨が降ることを前提に
ナカヤマナイト。近走はさっぱりだが、道悪ならそれを得意とする馬がいないだけにチャンスはある。