今年はハイレベルな王道路線
さて、今週はNHKマイルC。桜花賞馬レッツゴードンキはここではなくオークスに出走することになりましたが、マイル路線組に王道路線(クラシック路線)組が加わり、なかなか見ごたえあるメンバー構成となりました。まず、最初に考えるべきは、マイル路線組と王道路線組ではどっちが上かということ。
近4年は、ニュージーランドTからグランプリボス、カレンブラックヒル、マイネルホウオウ。アーリントンCからミッキーアイルがNHKマイルCを制していますが、これは近年の王道路線のレベルが低く、マイル路線組との能力格差が小さかったため。グランプリボスがこのレースを勝った2011年の皐月賞こそレベルが高かったのですが、これはオルフェーヴル1頭が引き上げたもで、全体的にはそれほどレベルが高い年ではありませんでした。ゆえに皐月賞凡退からの逆襲は厳しかったのです。
しかし、今年は皐月賞のレベルは勿論、共同通信杯以降に行われた王道路線のレベルが総体的に高く、PP指数の比較で見ても王道路線組優勢を示しています。一目瞭然なのは、共同通信杯で4着だったミュゼエイリアンが毎日杯を勝利していることでしょう。ミュゼエイリアンの勝利は、共同通信杯の3着馬アンビシャスが、スローペースの外々追走から4コーナーの大外をぶん回して不発したラッキーな部分もありますが、他マイル路線組をしっかりと退けた点は素直に評価するべきです。
また、東京芝1600mで行われるNHKマイルCは、まず、ハイペースになると見て間違いありません。良馬場前提で前半3Fは34秒前半、速ければ33秒台に突入することもあります。確かに後半3Fも34秒台後半で決着して、一見、そこまで速くないように感じるかもしれませんが、中盤緩まずの早仕掛け戦で、最速ラップがラスト3F目に刻まれる場合も少なくありません。
こういうレースだと逃げ馬が残るのは、昨年のミッキーアイルくらい抜きんでていないと厳しいし、また少なくともあの時点では圧倒的なはずだったミッキーアイルもラスト1Fの失速で、差し、追い込み勢にハナ差、クビ差まで迫られた危ういレースでした。
つまり、NHKマイルCは