ルージュバックが教えてくれたこと
前回のコラム掲載は桜花賞前。
そこでは、断然の1番人気でレースを迎えるルージュバックが抱える問題点を3つ指摘した。多頭数経験と枠順の問題、マイル経験が無かったこと、そして持っているタイム指数が低かったこと。過去の名牝たちのデータから比べ、ルージュバックは危ない人気馬だと結んだ。結果、不安は見事に的中しルージュバックは9着に沈んだ…。
とはいっても、自分は馬券を外しているので偉そうなことは言えないのだが、やはりどんなに強い印象がある馬でも、細かく見ていくと不安要素がどこかに潜んでいることもあるってことを改めて認識したレースとなった。
というわけであっという間に5月。今回は古馬牝馬の戦いヴィクトリアマイルである。
担当編集のM氏からメールがきた。
「来週のヴィクトリアマイルではヌーヴォレコルトが断トツの1番人気になると思いますが、ルージュバックみたいなウィークポイントってないですかね?」
なるほど。もう1度人気馬が消せるのならば確かに馬券的には面白いだろう。
とはいえ、重賞3勝、しかも10戦走ってデビュー戦以外はすべて馬券圏内、内8戦は連対しているという名牝クラスの馬に死角などあるのだろうか? おまけに今回は経験の少ない3歳馬のレースではない。
半分「ねえよ」と思いつつ、過去のデータを繰っていった。するとどうだ。なんと、桜花賞前のルージュバック的な不安要素(?)らしきものがヌーヴォレコルトにも見つかってしまったのである。
ヌーヴォレコルトの前にも立ちはだかる3つの不安