
▲ヴァンセンヌが宝塚記念回避を表明。前走安田記念の回顧、そして秋への展望を語る
着差が着差だけに…
今週は、上半期を締めくくる宝塚記念。が、エピファネイアに続き、いったん出走を表明したヴァンセンヌも回避。乗り馬がいない状況になった。この春、騎乗馬がいなかったGIは、NHKマイルCに続き2度目。若いころから、毎年“すべてのGIに乗る”ことを目標のひとつにしているが、これがまた、そう簡単なことではない(2013年は、全GIに騎乗)。
ヴァンセンヌで挑んだ安田記念は2着。着差が着差(クビ差)だっただけに悔しい思いはあるが、馬は前走の京王杯SCからグンと良くなり、期待通りの走りを見せてくれた。
返し馬の感触から、チャンスは十分にあると感じていた。ただ、外を回したら厳しいという思いはその前からあり、あらかじめ(松永)幹夫さんには「外は回しません。間を突いていきます」と伝えてあった。あとは、出していって好位を取るか、出たなりでジッとして、馬のリズムに任せて中団〜後方からいくか──。実際、その選択には葛藤があった。自然と壁が作れる内枠だったら、出していったかもしれない。が、外枠だったこと、スタート後に少々置かれたことで、後者を選んだ。
というのも、もともとすごく折り合いの難しい馬で、以前、阪神の芝1600mで思いっ切り持っていかれたことがあった(2014年12月21日・元町S)。勝つには勝ったが、レース後、松田博資先生に「不細工な競馬したな」と笑われたレースで、自分も素直に「そう思います」と答えたほど。なんせ、