【栗東】
◆レッドディヴェル(牝、父ハービンジャー、母レッドディザイア、栗東・松永幹夫厩舎)
母は現役時代に同厩舎で管理され、2009年秋華賞を制覇。ドバイではアル・マクトゥームチャレンジラウンド3を勝っており、ファンの多い馬だった。その初仔となるが「体型は母よりも父(ハービンジャー)に似ていますね」と松永幹夫調教師。
ゲート試験に合格した後、一旦放牧に出されて、7月29日にグリーンウッドから栗東へ再入厩。8月12日は2歳新馬クレマンダルザスと坂路での併せ馬。先行していたこともあるが、一杯になる相手に馬なりで先着。4F55.3秒、1F12.5秒という時計をマーク。週2本のペースで追い切りをこなせており、8月23日(日)新潟芝1600m(牝)のデビュー戦には、きっちり態勢を整えて出走することができそう。なお、鞍上は田中勝春騎手が予定されている。
◆ドラゴンシュバリエ(牡、父ダイワメジャー、母シェルズレイ、栗東・角田晃一厩舎)
6月20日にエポックが新馬勝ちした時に「北海道でも期待している新馬がいるんですよ」と角田晃一調教師が話していたのが本馬。2014年セレクトセール1歳にて、6600万円で落札されており、半兄シャイニングレイ(父ディープインパクト)は新馬、ホープフルSと連勝したのだから、期待されて当然かも知れない。
7月29日から追い切りにはレースで騎乗予定の福永祐一騎手が跨って、3週連続で札幌ダートの併せ馬を行っているが、8月12日はエルムSに出走したカチューシャと併せて同入。これなら、予定されている8月22日(土)札幌芝1500mで評判通りの走りを見せてくれるのではないだろうか。
◆ナンゴクハルネット(牝、父ダイワメジャー、母ナンゴクプラネット、栗東・高橋康之厩舎)
母は現役時代に短距離で活躍、芝で3勝、ダートで1勝を挙げている。おじのマイネルプライゼンはイーグルカフェ産駒で芝1600mで2勝(全4勝)を挙げているので、父の距離適性次第では、マイルまでこなせるのではないだろうか。
本馬は8月13日にレースでも騎乗予定の和田竜二騎手が跨って、CWでの併せ馬(写真左)。新馬シゲルホオジロザメを追走していたが、直線で追い比べになると僅かに先着してゴール。6F87.2秒、1F12.4秒と時計は少し地味だが「芝で変わってくる実戦タイプ」と普段の調教に跨る松水浩明調教助手。母と同じ小倉芝1200m牝馬限定戦(8月23日)でのデビューとなるが、3着だった母以上の結果を残すことができるか。
◆インカンターレ(牝、父ステイゴールド、母マジカルウーマン、栗東・佐々木晶三厩舎)
2007年シリウスSを制したドラゴンファイヤーや2006年ユニコーンSを制したナイキアースワークなど、父がブライアンズタイムの半兄はダート重賞を勝っているが、全兄ドラゴンマジックは京都芝2000mの未勝利を勝ち上がっているように、本馬も芝に対する適性は十分にありそう。
8月12日の坂路では古馬1000万下に2馬身遅れる動きとなってしまったが、8月6日の坂路では、4F55.6秒、1F12.9秒を馬なりでマーク。追いかけてきた3歳未勝利にきっちり先着している。「12日の動きはまだ力をつけている段階だから、遅れは想定していたこと。なにより、ここまで十分に乗り込めたし、初戦からちょっと楽しみ」と佐々木晶三調教師。8月23日(日)小倉芝1800mでデビューする予定。
【美浦】
◆オールプリュネル(牝、父ステイゴールド、母ディアウィンク、美浦・二ノ宮敬宇厩舎)
宝塚記念を勝ち、凱旋門賞2着など国内外で活躍したナカヤマフェスタの全妹。6月26日にゲート試験をクリアし、7月に入ってから本格的な追い切りを開始した。8月12日の追い切りはウッドチップコースで5F65秒台をマーク。3頭併せの外で遅れたが、ビシッと負荷をかけた。「女の子ということもあるし、馬の様子を見ながら徐々に動かしてきた。気性的な難しさも見せていないし、この時期としては悪くない。どちらかというと長めの距離が合いそう」と二ノ宮敬宇調教師。8月22日、新潟の芝2000mを蛯名正義騎手で予定している。
◆ケルフロイデ(牡、父キングカメハメハ、母ケルアモーレ、美浦・加藤征弘厩舎)
Dubawi産駒の半姉ケルシャンスは現1勝。ここ2週は実戦を想定した併せ馬を消化しており、ひと追い毎に良化している。「上とは馬格が違うし、しっかりとした体つき。いい感じに動けているし、距離的には1600メートルから2000メートルぐらいが良さそう。血統的にも楽しみ」と加藤征弘調教師。8月22日、新潟の芝2000mをミルコ・デムーロ騎手で予定している。
◆ミュゼウェルズ(牡、父ディープインパクト、母ノーブルストーン、美浦・大江原哲厩舎)
2013年のセレクトセールに上場され、4305万円(税込)で取り引きされた。父ディープインパクトの祖母Burghclereの3×4のクロスがある。「まだフワフワとしたりして気性的に幼いところがあるけど、芝で切れる脚を使えそうな感じはある。基本的にはマイル前後が合いそう」と大江原哲調教師。8月22日、新潟の芝1400mを北村宏司騎手で予定している。
◆ウインフィロソフィ(牝、父ステイゴールド、母コウエイソフィア、美浦・奥村武厩舎)
伯母にコウエイロマン(小倉3歳S)、叔父にコウエイトライ(障害重賞8勝)がいる。「ステイゴールド産駒らしく、いいバネがあるし、背中もいいんですけどね。動きの方が思っていたよりもピリッとしてこない現状。芝の実戦に行って変わってくれれば…」と奥村武調教師。8月23日、新潟の芝1600mを大野拓弥騎手で予定している。
◆プロイエット(牝、父キングカメハメハ、母レッドステラーノ、美浦・手塚貴久厩舎)
祖母が桜花賞2着馬のロンドンブリッジ、母の半姉にオークス馬のダイワエルシエーロがいる。「もう少し体を起こして走れるようなれば理想だけど、まずまずの動き。体つきは仕上がっているし、気性もいい。入厩前から牧場(下河辺牧場)の評価が高かったし、血統的にも楽しみ」と手塚貴久調教師。8月23日、新潟の芝1600mを松岡正海騎手で予定している。