マヤノリュウジン横典との再タッグで一撃ある/トレセン発秘話
◆「今度はどんなレースをしてくれるのか楽しみ」
暗い。とにかく暗い。何がって今週朝の栗東トレセンだ。季節はすでに秋となり、日の出も遅くなっているのに、いまだに午前5時調教スタート。もちろんライトでコースは照らされているのだが、朝一番は調教を見る側にしたら、トラックの向正面などはかなり視認性が悪い。特に水曜は朝から結構な雨が降って、見にくさ増大。週末は時には午前3時半開場など、真っ暗な時間帯から調教がスタートすることも少なくないが、追い切りで各馬が殺到する水曜の朝で、この暗さはなかなか厳しいものがある。
「昔は5時半開場というのもあったんだけどな。ハロー(馬場整地)明けが何時になるかとか、時間が分かりにくいから取りやめになったんだ」とは馬場保全委員を務めたことのある某調教助手。来週からは午前6時開場となるが、もう少しその時期を早めてもいい気がするのだが…。
トラックに比べたらまだ見やすかった水曜の坂路だが、それでも朝一番は雨と暗さと続々追い切る馬の多さで、なかなか確認できない状況。そんな中でもハッキリ状態の良さが伝わってきたのはセントウルSに出走するマヤノリュウジンだ。
同じオープン馬ニシケンモノノフと併せて、きっちり先着を果たし、4ハロン52.3-12.2秒の好時計をマーク。騎乗した加藤いわく「僕が追い切りに乗ったのは札幌でUHB賞を勝った時以来なんですが、その時よりも動きは良かったですよ」。
福島のバーデンバーデンCを後方から大外一気の豪快な競馬で快勝した後も、この馬のことを気にしていたという横山典との再タッグも興味を引く。「ノリさんはこの馬のことをすごく気に入ってくれているみたいだからね。バーデンバーデンCの時はあんな勝ちっぷりで思わず笑ってしまったぐらい。今度はどんなレースをしてくれるのか楽しみ」と庄野調教師。“古豪の一撃“があるか、注目の一頭だ。
(栗東の坂路野郎・高岡功)