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◆今年は他路線組にもチャンスが

　今年はオークスからの直行組が6頭。勝ち馬はいるが2〜4着馬が不在なのでやや戦力としては薄め。例年のこのレースではオークス組が強いのだが、今年は他路線組にもチャンスがあっておかしくない。ただ、1着馬はオークス組だろうというのが個人的な見立てだ。

　オークス馬ミッキークイーンはここまでパーフェクト連対と安定しているし、阪神芝1800m外回りになって以降のこのレースは差しタイプが非常に強い。そう考えると馬券圏内から消えるシーンは考えづらい。ただ、既にGIを勝っている馬はこのレースで人気になりすぎる面もあるので、この馬を買う場合はなにかしら穴っぽいヒモ馬と組み合わせたい。

　アンドリエッテは個人的に期待している1頭。ディープインパクトにしては切れ味がやや不足している面もあるが、そのぶん消耗戦になるとしぶとい差し脚が生きる。このレースは外回りだが残り400〜200mが速くなるパターンは少数派。普通に2ハロン目が速い形のほうが多く、その形になればチャンスがある。

　クイーンズリングはオークスの着順こそ9着だが、例年の相場だとこのくらいまでは巻き返しがあってもおかしくない。オークス10着のレッツゴードンキは距離短縮については明らかなプラス。問題はこのレースで先行タイプが奮わないことだろう。個人的にはここでは押さえまで、強気に買うのは秋華賞本番と考えている。

　別路線組で人気になるのはトーセンビクトリー。前走の内容は強かったし、血統的な裏付けもある。古馬相手の1000万条件勝ちはローズSだけでなく本番でも通用する物差しになりうるし、やはり無視はできない。問題は位置取り。本番の出走権を確かなものにするため早め早めと焦った競馬をすると、外回りコースで最後まとめて交わされてしまう可能性もある。力を信じてじっくり行ったほうがよいと思う。

　ライトファンタジアは1000万条件を3着と負けてきた身だが、これまですべて3着以内という安定味は軽視できない。オークス組が奮わなかった場合にはこの馬あたりが代わりに入ってくるのではと考える。

　ディープジュエリーは3戦3勝。無限の可能性を秘めるが、問題は展開。これまで3走はすべて後ろから2ハロン目もしくは3ハロン目が最速ラップという、スローからの上がり勝負ばかり。全く逆の展開になったときどうなるかは未知数だ。

　タッチングスピーチはデビュー前の評判を考えるとここで権利を取って本番を盛り上げてほしい馬。ただ、500万条件勝ち直後のローズS参戦は、イメージ以上に結果を出すのが難しい。逆にそこを突破してくるようだといよいよ素質開花かという話になる。