◆500万条件組も今年は少しチャンスがありそう 今年の神戸新聞杯は、前走GI組・重賞組の少なさが特徴だ。GI組がダービーの2頭で、ラジオNIKKEI賞などGII・GIIIがゼロ。オープン特別組が2頭という陣容である。
菊花賞が10月になった2000年以降だと、前走国内GI組が2頭のみというのは2000年のみ。ただこの年はキングジョージ帰りのエアシャカールがいたので実質3頭。前走全重賞を対象にして2頭というのも、異例の少なさと言える。
例年の相場だとダービー組やラジオNIKKEI賞組が強くて1000万条件組は3着が精一杯というところなのだが、今年は上が薄いぶんもっと食い込んできてもおかしくない。また、例年は全く馬券に絡まない500万条件組も、今年は少しチャンスがありそうだ。
いずれにしても
リアルスティールにとっては圧倒的に有利な状況であり、トライアルといっても負けることは許されないほどだ。神戸新聞杯はかなり本命色の強いレースであり、いまのコースになってからその度合いは増している。
タガノエスプレッソは皐月賞・ダービーの内容がさっぱりだが、ここまで陣容が薄いと「クラシックに出ていただけで偉い」とも言える状況だ。買う意欲が湧くという感じではないが、人気を見ながらシルシを回すことを検討したい。
ラジオNIKKEI賞組がいないので、オープン特別勝ちの
アルバートドックも人気になりそうだ。重賞でも好走していた馬だし、当然評価する必要はある。ただ、このレースにおけるディープインパクト産駒はイメージほどの成績ではない。リアルスティールとのワンツーだといかにも面白みがないので、その2頭になにが割って入るか、という発想も持ちたい。
そうなると
キロハナの扱いが難しいところ。2戦2勝は魅力だが例年は500万条件組が相当に苦戦しているし、ディープのワンツースリーまで見込むのかどうかという話になる。個人的には京都2戦2勝馬の一気距離延長だし、思い切って軽視してみようかと考えている。
例年だと3着止まりの1000万条件組も今年はチャンス十分。人気で勝ってきた馬が強いのでやはりまずは
マッサビエル。ただ、このコースはかなり内枠有利なので、大外を引いてしまったのは痛い。
1000万条件勝ちをアリとするなら準オープン勝ちの
リアファルもアリとしなければならないところだが、同馬の前走は初芝を超スローで逃げ切るという特殊な競馬。阪神芝2400m外回りは差しが届きやすいし、ちょっと買いづらい馬だ。
500万条件組はいつもなら無視なのだが、先述したような事情で今年は少しだけ脈がある。なにかプラス要素がある馬を買いたいので、ステイゴールド産駒で内寄りの枠を引いた
レッドアルティスタや、ハーツクライ産駒の
サラトガスピリットあたりを狙ってみたい。