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マツクニ理論「走る馬の基準」該当するこの3頭/トレセン発秘話

  • 2015年12月18日(金) 18時00分


◆スマートオーディン、朝日杯に出走していたら「おそらく勝っていたでしょうね」

「大きなレースを狙う2歳馬は年間3戦まで」

 こんなビジョンを掲げ、それを実践しているのが松田国調教師だ。

「明確な目標をまず設定し、それに向けて筋道を立ててやっていくことが重要なんです。負けるとつい次へ、次へとなりますけど、若いうちにそれをしてしまうと、将来の芽を潰してしまうことにもなりかねませんから」

 当初は朝日杯FSを最大の目標にしていたはずのスマートオーディンは2戦目の萩S2着惜敗後、東京スポーツ杯2歳Sに出走。見事に勝利を飾りながらも、年間3戦を消化したことで“打ち止め”。朝日杯を自重し、すでに次のターゲットを来年の共同通信杯に切り替えている。

 もし今週、スマートオーディンが当初のプラン通り朝日杯に出走していたら…。そんな問いにトレーナーは「おそらく勝っていたでしょうね」と即答。そこまでの自信がありながら、使うことを我慢したのだから、その信念は相当なものだ。

「私が常々、走る馬の基準として挙げているのが、4大競馬場(東京、中山、京都、阪神)のマイルのレースを1分33秒台の時計、もしくは上がり3ハロン33秒台の脚を使って勝っているかという点。それをスマートオーディンはクリアするばかりか、(東スポ杯では)上がり32秒台の脚で勝ってますからね。2歳としてはちょっと抜けているんじゃないかと思いますよ」

 この“マツクニ理論”でふるいにかけると、今年のメンバーで「走る馬」に該当するのはデビュー戦で上がり33秒台の脚を使ったエアスピネル、リオンディーズと、京王杯2歳Sで同じく33秒台の決め手を使ったボールライトニングの3頭ということになる。

 なるほど、3頭とも将来を嘱望されるキュウ舎のA級馬。朝日杯FSはこの3頭の戦いになるのかもしれない。
 (栗東の坂路野郎・高岡功)

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