夏目行人　う〜ん、残念だな……とても残念だ。

東出ヒロ　そうだよね、なんだか寂しくなるよね……。

netkeiba編集部（以下：編）　あら、どうしたんですか、ふたりとも。珍しくションボリしちゃって。

東出　いやぁ、メジロライアンが亡くなったっていうニュースでさ、チョッピリ落ち込んじゃったんだよね。

夏目　ウム。思い出は山ほどあるが、横山典騎手が「この馬が一番強い」と言い続けて結果が出なかったクラシック戦線、それでも馬券を買い続けた記憶は、いまでも競馬を続けている自分の礎になっている。

東出　その頃からセンスなかったんだね（笑）。

夏目　でもだからこそ、91年の宝塚記念での初G1勝利には感じるものがあったんだよ。武豊のメジロマックイーンが1.4倍という断然の1番人気、それをノリとライアンが下したのは、まさに溜飲が下がる思いだった。

東出　オレは実は、産駒の思い出のほうが強いんだよね。なんといっても初年度産駒のエアガッツ！　メジロドーベル、メジロブライトよりもオレはこの馬が好きだった！　2歳暮れの朝日杯で3着、ホープフルS勝ちでクラシックに名乗りを挙げて、父同様にノリ騎手騎乗で皐月・ダービーに挑んだときは胸が高鳴ったよね！

編　ラジオたんぱ賞で柴田大知騎手に手綱が戻って、そこで重賞初制覇というのもドラマがありましたよね。引退後は日本獣医生命科学大学・馬術部の練習馬として、いまも活躍しているようですよ。

東出　そうなんだ！　会いに行きたいな〜。

夏目　現役馬では、祖母メジロドーベルのショウナンラグーンを応援することになりそうだな。14年の青葉賞は目の覚める末脚で快勝だったが、昨年のAJCCから休養入りか。復帰はいつになるのだろうか……。

編　競馬ファンは、一頭を語り始めるとどれだけ時間があっても足りなくなっちゃいますよね。メジロライアンは29歳での大往生とのことでした。みなで合掌しましょう。

データ的には1番人気が他を圧倒するが……

編　先週の結果を報告いたします。対象レースの中山牝馬Sは夏目さんのシュンドルボン（4番人気）が1着、ルージュバック（1番人気）が2着という結果でした。投票は91対91で、なんと初の同点となりました。
　そして第20回の答弁テーマは、ロゴタイプやキタサンブラックなどが勝ち馬に名を連ねる登竜門・スプリングSです。今回もおふたりに3頭ずつ推奨馬を挙げていただきます。では夏目さんから、お願いします。

夏目　このレースは1番人気が[3-4-2-0]で連対率78%、複勝率100%と飛びぬけて安定しているレースです。ここにあえて逆らうにはかなりの根拠が必要となるでしょう。興味深いのは、2番人気よりも3番人気に安定感があること。[2-2-0-5]で連対率44%なら、こちらに妙味がありそうです。もう少し掘り下げると、10番人気以下の馬は08年のフローテーション（11番人気）、10年のゲシュタルト（10番人気）、12年のロジメジャー（10番人気）、13年のマイネルホウオウ（11番人気）と4頭が馬券になっています。ヒモ荒れを狙うのもおもしろいかもしれません。

東出　オレはヒモ荒れどころか大荒れを狙っちゃうけれどね！

夏目　キミの狙いは、今週も空振り三振に終わりそうだけれどね。
　ということで私の1頭目は、ロードクエストです。木曜日18時現在、netkeibaの予想オッズで1番人気ですね。前走はホープフルS2着ですが、前走2着だった馬は[2-2-3-11]で連対率22%と前走1着を上回っているのですから、気にすることはないでしょう。全3走の平均上がり3ハロンは33秒3と、この世代屈指の切れ味の持ち主。元来は先行有利な傾向のあるレースですが、いまの中山は差し届く馬場でもあり、不安要因なく軸馬に推すことができます。
　2頭目はマウントロブソン。3戦目の中山2000mで勝ち上がりましたが、勝ちタイムの2分2秒2が、同日の古馬1000万下と0秒8差なら優秀でしょう。小倉のあすなろ賞を勝ってここに参戦ですが、前走オープン特別[1-2-1-18]で連対率14%なら、重賞組と比べても恥ずかしくありません。
　続いて3頭目はプレイヤーサムソン。予想オッズ9番人気の「ヒモ荒れ」要員です。スッと先行力できる機動力が魅力な馬で、逃げ馬[2-0-1-8]で連対率18%、先行馬[5-5-2-21]で連対率30%なら、穴はここからと考えるのが常道でしょう。今週はこの3頭でパーフェクトを狙いにいきます。

東出　予告ホームランはいいけれど、恥ずかしい結果に終わったら目も当てられないよー。

夏目　結果が出る前に、キミの大振りを見せてもらうことにするよ。

編　ということで東出さん、答弁をお願いします！

東出　場外ホームランを期待してねっ。1頭目は予想オッズ7番人気の