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ハプニングあり!? 小倉大賞典&アーリントンCレース回顧

  • 2016年03月22日(火) 18時00分
小牧太

小倉大賞典のダコール、際どかったですねぇ…


今回のテーマは2月の重賞回顧。ダコールで2着した小倉大賞典では、また小牧騎手らしいハプニングが。アーリントンCのビップライブリーは僅差の7着。このレースでは、改めて学ぶことがあったとのことで、その思いをストレートに明かしてくれました。
(取材・文/不破由妃子)


まだまだ教えてもらうことがたくさんある

──少々時間が経ってしまいましたが、今回は小倉大賞典とアーリントンCのレース回顧を。まずはダコール。際どかったですねぇ。

小牧 あれねぇ、勝ったと思ったんですわ。

──で、ガッツポーズを…

小牧 した(笑)。3着だった馬(ネオリアリズム)をかわせば勝てると思っていて、ゴール前でやっとかわせたでしょ。“勝った!”と思って…。パッと横を見たら内に川田くんがいたから、一瞬“あれ?”と思ったんやけど、そのときもまだ勝ってると思ってた。

──どこで気付かれたんですか?

小牧 ゴール板を過ぎたあと、馬が止まらんかったからスーッと流して、そこから帰ってくるときや。掲示板を見たら「2」が一番上にあった(笑)。内と外で離れていたから、わからんかったなぁ。まぁ、ゴール板から2コーナーまでは勝った喜びを味わえたから(笑)。だからこそ余計にガックリきたんやけど。

──周りの方に突っ込まれませんでした?

小牧 トレセンに帰ってきてから、厩務員さんとかに「間違ったやろ(笑)」って言われたわ。僕、何度かヤラかしてるからね。まったく恥ずかしいわ。レースは完璧やったんやけどなぁ。

──ダコールは明け8歳にして衰え知らずですね。

小牧 ホンマやね。ただ、この前はスタートしてから全然行ってくれなくて。結果的にいいレースはできたと思うけど、ハマった感じもある。馬場も合ってたしね。それにしても、ずーっとトップハンデ。今後は使うレースが難しいらしいわ。具体的には聞いてないけど、路線を変更してマイルにいく可能性もあるんちゃうかな。

──続いては、ビップライブリーのアーリントンC(7着)について。最後、進路が狭くなってしまいましたね(レインボーラインのデムーロ騎手に対し、過怠金1万円)。

小牧 あれはね、ズバッと抜ける脚があったら挟まれてない。脚があれば、ああなる前に入り込めてるはずやわ。それより、4コーナー手前で下がってしまったことのほうが大きかった。

──でも、2戦目にしてコンマ2秒差。新馬は不良馬場で、良馬場で同じ脚が使えるかどうか…とおっしゃっていましたが、不利もありましたし、今後につながる内容だったのでは?

小牧 うん、いい競馬はしてる。走るよ、あの馬は。良馬場でも何も問題なかったし、むしろ良かったくらい。返し馬の感触が良かったからね。ただゲートがね。この前はたまたま出てくれたけど。そのあたりも含め、まだ粗削りな面はあるけど、走るのは間違いないね。

──まだまだ伸びしろがありそうです。

小牧 そうやね。厩舎の期待も大きいし、頑張りたいですわ。この前のアーリントンCは、僕の騎乗ミスですわ。もっと早めに動いておけばよかった。今さらながら、勉強になりましたわ。

──積極性が足りなかったということですか?

小牧 うん。あのレースに関しては、ペースが遅いのにジックリ乗りすぎたね。ペースが遅いと思ったら、自分から動いていかなアカン。その点、ミルコはペースを読むことに長けていて、しかも自分から動くでしょ? 改めて、そういうレースをせなアカンと思った。速かったらジッとしていればいいし、遅いと思ったら自分から動く。もう何も怖がらんと、そういうレースをしていきたいと思ってる。

──なるほど。ファンが思う以上に難しいことだとは思いますが、確かにミルコは自分から動きますよね。

小牧 そうやねん。まだまだ教えてもらうことがたくさんあるなと思った。だから、ピークトラム(3月6日・武庫川S1着)やルグランフリソン(3月5日・3歳500万下1着)のレースでは、自分でペースを作って乗りました。

──ペースにもよりますが、今は基本的に前々の競馬が有利ですものね。

小牧 そうやね。川田くんがよう勝つわけやわ。彼は位置を取りにいくことを恐れない。この前、土日の重賞を勝ったでしょう(中日新聞杯とフィリーズレビュー)。どちらも好位でしっかり脚をタメて勝ってるからね。

──ミルコにしろ、川田さんにしろ、年下のジョッキーから素直に学べる小牧さんもすごいです。

小牧 年下も年上も関係ないし、僕は常に同じ目線で戦っているつもりやからね。それ以前に、いまや年下のジョッキーしかおらんけど(笑)。
小牧太

いまや年下のジョッキーしかおらんけど(笑)

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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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